資生堂、デパートカウンターで利用する顧客情報を電子化:「美のカウンセリング」を充実
資生堂は4月より順次、資生堂デパートカウンターに「カウンターサポートシステム」を導入する。顧客情報の電子化より、店頭でのサービスを深化させるとともに、ペーパーレス化による環境への配慮も図る。
資生堂はこの4月より「資生堂デパートカウンター」で利用する顧客情報を「CSS(カウンターサポートサービス)」として電子化し、統合。カウンセリング業務の改革を行う。導入は情報系関連会社の資生堂情報ネットワークおよび東芝ソリューションの協力で実施し、全国の百貨店約300店舗を中心に、順次展開する。
従来売り場(資生堂コーナー)では、売上管理、会員管理、在庫管理に加え、顧客に対しどのようなカウンセリングを行ったか、どのような化粧品サンプルを渡したかといった台帳を紙で管理していたという。CSSには同社が培った業務ノウハウが反映されており、今回の導入では各コーナーで接客を担当する資生堂のBC(ビューティーコンサルタント)のカウンセリング業務において、顧客と共通のモニターを見ながらスムーズかつ手厚い顧客対応が可能になる。また、紙の顧客台帳の検索や古い顧客台帳のメンテナンス作業などが短縮され、業務の効率化(残業時間の削減)などが図られるとともに、化粧品業界初のエコ・ファースト認定企業として、ペーパーレス化も実現する。
端末としては、POSターミナルなどのリテールソリューションに実績のある東芝テックの協力で開発したカウンセリング用端末を設置する。また電子化にともない、ウイルスやスパイウェアの侵入防止、データの暗号化を行うとともに、個人認証によるアクセス制御やアクセスログ盛り込むなどのセキュリティ施策をとった。
資生堂では、2002年にBCの就労管理およびコミュニケーション強化を目的に「iモード」端末を導入するなど、情報化には継続的に取り組んできたという。今回の新機器の導入についても「接客スペースの増加、BCの接客時間の増加を実現させ、ソフトとハードの両面からさらなる顧客接点の拡大と関係性の深化を目指す」としている。
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