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Windows NT/2000を仮想環境へ移行、菱中海陸運輸が再構築:移行コストを10分の1に
菱中海陸運輸は、Windows NT/2000で稼働させている基幹システムをVMwareの仮想環境に移行し、システムを再構築した。
物流の菱中海陸運輸は、このほどWindows NT/2000環境で稼働させていた物流基幹システムをVMwareの仮想環境に移行して、システムを再構築した。構築を支援したネットワールドが発表した。
菱中海陸運輸は、2002年に配送受注やトレーラーの配車、運行計画のほか、請求・支払い、会計、業績管理などの基幹業務を行うシステムをWindows NT/2000ベースで構築し、全国17カ所の拠点で運用してきた。Windows NT/2000の保守契約が終了することから、システムの再構築を検討した。
しかし、Windows NT/2000ベースで作成されたアプリケーション群を新しいOS環境へ移行するのが難しく、再開発するのにも数億円規模のコストが発生することが判明した。旧アプリケーションをそのまま移行でき、開発コストを抑制できる見込みがあるとしてVMware Infrastructure 3の採用を決めた。
これにより、サーバの台数が7台から3台に削減され、設置スペースも半減した。移行コストは当初試算に比べて約10分の1だった。また集中管理が可能になり、サーバの再起動などの操作をリモートからできるようになったことで運用コストも削減できる見込みだという。仮想化環境でも物理環境と同様に運用でき、旧システムに比べてレスポンス改善などの効果も得られたとしている。
システム構築は、ネットワールドのほかにリコーテクノシステムズとリコー北海道も参画した。
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