イオンは8月11日、通信販売事業を手掛けるデジタルダイレクトに出資すると発表した。デジタルダイレクトの第三者割当増資をイオンが引き受け、全株式の55%を保有する。ネット通販、ネットスーパーに続く事業を展開し、顧客との接点を拡大することが狙い。
オンラインショッピングやネットスーパーなどの事業を展開するイオンは、デジタルダイレクトを連結子会社にすることで、未開拓だった通信販売の事業を強化する。通信販売に関連する物流やコールセンターも共通化を進め、事業全体のコスト削減も狙う。
三菱商事はイオンとの協業により、イオンカードの会員データやイオン各店舗の販売網を活用した事業を強化する。具体的には店舗、インターネット、カタログなどの媒体を組み合わせ、利益化につなげる。
協業に伴い、イオンと三菱商事はデジタルダイレクトに役員を派遣し、イオン店舗の活用やイオンカード会員に新たなサービスを提供する。
デジタルダイレクトは三菱商事の完全子会社。「saQwa」というブランド名でテレビショッピングやインターネット通販、カタログ通販などを手掛けている。2社の協業を機に、2011年度に売り上げ100億円の達成を目指す。
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