上半期はマルウェア発生数が2倍に――G Data調べ
G Dataの2009年上半期のセキュリティリポートによれば、マルウェア発生数が2倍に増えたものの、増加ペースは鈍化しているという。
セキュリティ企業のG Data Softwareは8月25日、2009年上半期(1〜6月)のセキュリティ報告書を公開し、マルウェア発生数が前年同期比で2倍になったと発表した。増加ペースは鈍化しているという。
上半期に見つかったマルウェアは66万3952種で、2008年下半期に比べて15%増加した。年間では130万種近くになる見込みだが、1月に約15万種が見つかって以降は月次での数が減少傾向にあり、同社ではマルウェアの発生ペースがピークを超えたと分析している。
マルウェアの種類別では、トロイの木馬が33.6%で最多を占め、以下はダウンローダー(22.1%)、バックドア(15.7%)、スパイウェア(14.6%)、アドウェア(5.3%)、ワーム(4.0%)などだった。全体的に増加傾向にあるものの、特にルートキット(1.9%)は前年同期に比べて8倍以上増加したという。
期間中はセキュリティ設定を変更するなど複数の機能を持つトロイの木馬「Monder」や、バックドアとスパイウェア機能を持つ「Hupigon」、キーロガーやファイル暗号化機能を持つトロイの木馬「Genome」などが多数見つかった。このほか、USBメモリなどで感染を広げるワームやPDFなどの脆弱性を悪用するウイルスによる被害も目立った。
下半期の予測ではWebサイトの脆弱性や、dobe Flash、PDFの脆弱性を狙う攻撃が主流になるとみている。また、マイクロブログサイトのTwitterやスマートフォンを標的にする攻撃も増えており、こうしたサービスやデバイスに対するセキュリティ対策の強化が必要になると指摘している。
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