東北学院大学(仙台市)は、このほど端末約600台とサーバ約60台などで構成されるネットワークブート型シンクライアントシステムを導入した。システムを提供したNECが9月24日に明らかにした。
同校は学生数約1万3000人の東北地区最大規模の私立大学。シンクライアントシステムは、多賀城および泉の両キャンパスに設置している情報処理センターを接続する形で構築した。
主要なシステム構成は、クライアントがNECの「Express5800/51Ma」、サーバが「Express5800/iモデル」、ファイルサーバがハイエンド向けNASシステムの「iStorage NV5700」、ネットワークスイッチが「UNIVERGE IP8800」シリーズというもの。
サービスごとにサーバを複数配置して、負荷分散および二重化を実現しており、ネットワーク部でも電源と制御部を冗長構成とした。また、サーバ冗長化ソフト「CLUSTER PRO X」を採用し、冗長構成が困難なアプリケーションであっても運用系サーバと待機系サーバを自動的に切り替えられるようにし、障害対策を強化している。
併せて両キャンパスと土樋キャンパスの3キャンパス間で連携可能な統合認証の環境も構築し、ユーザーがキャンパスを移動しても同一の利用環境を使用できるようにした。上位サーバ間の接続帯域も2Gbpsから10Gbpsに拡張し、ユーザーが多数の場合に想定されるレスポンスの低下を防ぐようにしたという。
多賀城キャンパスでは、主に工学部の教育と研究に、泉キャンパスでは主に文学部や経済学部、経営学部、法学部、教養学部の教育と研究に同システムを利用する。
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