VMware、分散データ管理のGemStoneを買収
GemStoneの製品をSpringSourceのSpring Frameworkやtc Serverに統合し、PaaS戦略の強化を狙う。
米VMware傘下のPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)部門SpringSourceは5月6日(現地時間)、VMwareが分散データ管理およびデータ仮想化ソリューションを提供する米GemStone Systemsを買収することで合意に達したと発表した。買収総額など詳細は公表していない。
GemStone Systemsは、オレゴン州ビーバートンに拠点を置く1982年創業の非公開企業。オブジェクト管理、メモリ仮想化、高速キャッシング技術、分散データ技術を手掛けており、主力製品は分散データキャッシュ基盤を提供する「GemFire Enterprise」。顧客にはJP Morgan Chaseや米国防情報システム局(DISA)など、ミッションクリティカルなシステムを必要とする企業や政府機関が名を連ねる。
買収完了後、GemStoneの従業員はSpringSource部門に編入され、製品および技術は「Spring Framework」およびApacheベースのサーバ「SpringSource tc Server」に統合される。VMwareは「GemStoneの確かな技術はVMwareのクラウドコンピューティング向けアプリケーションスイートの性能と拡張性を強化する」としており、この買収により、同社のPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)戦略を発展させる狙いだ。
SpringSourceは、買収後GemStoneの製品をサポートし、GemStoneの顧客のサポートも継続する。
VMwareは4月にはクラウドメッセージング技術の英Rabbitを買収し、同月Salesforce.comと共にJava PaaSの「VMforce」を発表している。
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VMwareはこの買収により、クラウド環境でアプリケーションの構築から運営までを提供するPaaSソリューションの提供を目指す。
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