ソフトブレーンは6月24日に記者会見を開き、営業支援ソフトウェアの最新版「eセールスマネージャーRemix Cloud」の提供を開始したと発表した。
eセールスマネージャーRemix Cloudの特徴は、クラウド環境に対応したことだ。「Windows Azure」や「Amazon EC2」で構築した仮想サーバ上で、同ソフトウェアを稼働させることができる。クラウドサービスを活用することで、企業は自社で新たなサーバを調達せずに済む。
他社サービスと連携するAPIも公開した。TwitterやUstream、YammerなどのサービスをAPIで連携し、eセールスマネージャーRemix Cloudの画面上に表示できるようになった。営業案件や製品に関連するTwitter上のツイート(つぶやき)の検索結果を一画面上に表示して、見込み顧客を発見するといった用途を想定している。
ユーザーインタフェースも改良した。活動計画や報告といった営業担当者向けの機能、データの分析や検証などマネジャー向けの機能を集約し、リボンインタフェースで表示する。予算達成に向けた営業プロセスを図示するダッシュボードや経営指標の分析機能も搭載している。
記者会見にはソフトブレーン創業者の宋文洲氏が出席。クラウド環境への対応や使い勝手の向上を果たしたeセールスマネージャーRemix Cloudに対して、「eセールスマネージャーの誕生から追い求めてきた3つのレス(ワイヤレス、シームレス、キーボードレス)を継承している」と感触を語った。
eセールスマネージャーRemix Cloudの提供形態は2種類。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)は1ユーザー当たり月額1万1000円、パッケージソフトウェアは1ライセンスにつき13万5000円(税別)。2011年度までに60社への導入を目指す。
導入社数の拡大を狙い、現行製品「eセールスマネージャーVer7.2」を利用する企業には、ソフトブレーンがeセールスマネージャーRemix Cloudに移行する費用を負担する。他社製品からの入れ替えを支援するコンサルティングサービスも無償で提供する(先着20社)。Salesforce.com、Oracle、NIコンサルティングなどが提供する営業支援ソフトウェアを対象製品としている。
今後の開発計画として、10月以降にeセールスマネージャーRemix Cloudを英語、中国語に対応させるほか、iPhoneやAndroid搭載端末から同ソフトウェアを使いやすくするための改良を図るとしている。
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バブル崩壊から20年近くを経てもなお、日本にはかつての元気がない。激しさを増すグローバル競争の中で日本が活力を取り戻すにはどうするべきか。ソフトブレーンのマネージメント・アドバイザーを務める宋文洲氏は「格差」「多様性」「ベンチャー」「変化」の観点から「自信を取り戻してほしい」と呼び掛ける。
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