Google、セマンティックWebのMetawebを買収 検索エンジン強化へ
GoogleはMetawebの技術を検索エンジンに統合することで、複雑な検索クエリにも対応できるようになるとしている。Metawebのオープンなデータベース「Freebase」のサービスは継続する。
米Googleは7月16日(現地時間)、オープンなデータベース「Freebase」を運営する米Metawebを買収したと発表した。同社のセマンティックWeb技術を利用し、Googleの検索エンジンを強化するのが目的という。買収総額などの詳細は公表していない。
Metawebは2005年創業のサンフランシスコに拠点を置く非公開企業。同社のFreebaseは、映画、書籍、テレビ番組、有名人、地域、企業などに関する1200万件以上のエンティティを網羅するオープンなデータベースサービス。Wikipediaのように誰でも編集に参加でき、Webサイトやブログのオーナーはこのサービスを利用することでコンテンツを充実させることができるという。
MetawebのWebサイトには、米Microsoftと米Wall Street Journalのケーススタディが掲載されている。Microsoftは検索エンジンBingの「Instant Answers」や「Visual Search」機能でMetawebのデータベースを利用している。Metawebの公式ブログによると、買収後も現時点でのパートナー企業のサポートは続けるが、新たなパートナーを受け入れることはないという。Googleは買収後もFreebaseをオープンなまま維持し、さらに発展させる計画としている。
GoogleはMetawebの技術を利用することで、複雑な検索クエリに従来よりも正確な結果を提供できるようになるとしている。例えば「西海岸で学費が3万ドル以下の大学」「少なくとも1回アカデミー賞を受賞した40歳以上の俳優」といった複雑なクエリにも的確な回答を表示できるようになるという。
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