Oracle、「MySQL 5.5」をリリース Webアプリ向けとしてOracle Databaseと差別化
Windowsでは前バージョンより読み/書き性能が1500%向上したという「MySQL 5.5」を、Oracleは「Microsoft SQL Serverに代わる高性能でコスト効率のいいデータベース」とうたっている。
米Oracleは12月15日(現地時間)、オープンソースデータベースの最新版「MySQL 5.5」をリリースしたと発表した。MySQLのサイトから無料でダウンロードできる。
MySQLのコミュニティーエディションのリリースは、Oracleによる米Sun Microsystems買収完了後、初となる。Oracleには自社製品のデータベース「Oracle Database」があるため、買収当時オープンソースコミュニティーはMySQLの将来を懸念していたが、OracleはMySQLをWebアプリケーション向けデータベースと位置付けることでOracle Databaseと差別化していく意向のようだ。
同社は新版の特徴の筆頭として「MySQL 5.5は、Windows、Linux、Solaris、Mac OS Xを含む複数の環境で、Webアプリケーションの性能とスケーラビリティを拡張する機能を提供する」ことを挙げている。MySQL Databaseおよび新たにデフォルトのストレージエンジンになったInnoDBの性能向上により、特にマルチコア環境での性能とスケーラビリティが向上したという。
バージョン5.5のRCを前バージョンである5.1とベンチマークで比較したところ、Windows環境では読み出し/書き込み速度が最大で1500%の性能向上、読み出しのみでも500%だったという。Linux環境では読み出し/書き込みが360%、読み出しのみが200%だった。
Oracleのチーフコーポレートアーキテクト、エドワード・スクリーベン氏は「最新版のリリースは、OracleがMySQLコミュニティーへのコミットメントとMySQLプラットフォームへの注力の姿勢を表している。MySQL 5.5はMicrosoft SQL Serverに代わる高性能で信頼性が高く、コスト効率のいいデータベースとして、エンドユーザーやISVがビジネスに必要なWebアプリや組み込みアプリを構築・導入することを可能にする」と語った。
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