SDNを活用したクラウドマイグレーションサービス、NTT Com
NTTコミュニケーションズはSDN技術を活用したクラウドマイグレーションサービス「オンプレミス接続サービス」の提供を開始する。
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は6月27日、エンタープライズ向けクラウドサービス「BizホスティングEnterprise Cloud」の機能強化を発表した。企業の自社運用システム(オンプレミス)とクラウドサービスの間をインターネット経由で接続し、SDN(Software-Defined Networking)技術を活用したクラウドマイグレーションサービス「オンプレミス接続サービス」を6月28日より提供開始する。
同サービスは、オンプレミスのサーバに設定しているIPアドレスをクラウド環境でもそのまま利用することが可能で、これまで必要だったネットワーク/サーバ機器などの設定変更作業やデータ移行作業を大幅に削減できるという。
一般的に、企業のオンプレミス環境をクラウド化するには、オンプレミス環境のサーバやデータを外部記憶装置やネットワークを経由してクラウド側に順次移行する必要がある。移行にあたっては、ネットワーク機器などの設定変更に加え、サーバやクライアントにおける接続先IPアドレスの設定変更など膨大な作業が必要となり、これがクラウド導入時の大きな課題となっていた。NTTコミュニケーションズでは、米VMware、NTTの研究所との共同研究によって開発した独自のSDN技術を用いて課題の解決を図る。
同サービスは、(1)現在利用しているIPアドレスをクラウド環境でもそのまま利用でき、クラウド移行にかかるネットワークやサーバ機器の設定変更作業を大幅削減、(2)インターネット経由で、オンプレミスとクラウドを最大100Mbpsでセキュアに接続、(3)1日単位の課金によりクラウド移行に必要な期間のみサービスを利用可能、を主な特徴とする。
利用料金は、初期費用が22万円、利用料金が1日あたり1万800円(月額上限:22万3000円)。いずれも税別価格。
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