「デバイス&サービス分野では挑戦者」 マイクロソフト・樋口社長
日本マイクロソフトは事業戦略説明会を開催。今年度はタブレットPCやクラウドサービスのさらなる拡大を図っていく。
日本マイクロソフトは7月2日、記者およびアナリスト向けに2014年度の経営方針説明会を開催した。同社の樋口泰行社長はタブレットPC「Microsoft Surface」やクラウドサービス「Microsoft Windows Azure」を軸に「デバイス&サービスカンパニーへ変革していく」と意気込んだ。
昨年度は、OS「Windows 8」やSurface、Azureのインフラストラクチャサービス、サーバ向けOS「Windows Server 2012」、データベース製品「Microsoft SQL Server 2012」など、コンシューマー分野からエンタープライズ分野までさまざまな製品をリリースした日本マイクロソフト。とりわけクラウドサービスに関しては、日本にデータセンターを2カ所開設することを発表するなど、さらに注力する姿勢を見せている。
「従来のソフトウェアのライセンス販売にとどまらず、デバイスやサービス、そしてソリューションに領域が広がってきている。企業システムに対してトータルに価値を提供できるのがマイクロソフトの強みだ」(樋口氏)
ただし、デバイスやサービスについてはあくまでも“挑戦者”。「これまでとは戦い方が異なる。チャレンジャーとして取り組んでいく」と樋口氏は話す。
具体的な施策として、デバイスビジネスを強化すべく、7月1日から営業およびマーケティング部門の社員1500人が責任を持って売り上げに貢献していくほか、全社員にSurface RTを配布することで各自にユーザー目線を持たせるようにした。また、第1四半期(2013年7月〜9月)中には30人の専任部隊を組織し、法人向けサービスを開始することも明かした。
クラウドに関しては、7月1日付けでクラウド事業推進室を設立。日本独自の取り組みとして、山賀裕二執行役常務をトップに5人の体制を組んだ。
「デバイス競争に打ち勝つべく、真のクラウドサービスプロバイダーへ生まれ変わる」(樋口氏)
関連記事
- 2013年新春特集「負けない力」:自社の利益追求だけでは駄目、日本の優先課題に連携せよ 日本マイクロソフト・樋口社長
マイクロソフトの日本法人を指揮する樋口社長が考える同社の強み、そして、企業リーダーとしての自身の強みとは何であろうか。 - 静かなSurface RTデビューとビジネスタブレットの標準化
「タブレットでもMicrosoft」を幅広い層に売り込むSurface RTが先週、国内でもデビューした。一方、多くの企業がBYODを検討する中、会社支給のWindowsタブレットも現実的な選択肢だが、国産ベンダーの取り組みは今ひとつだ。 - ハイブリッドクラウド化を加速? Windows AzureのIaaSが正式運用開始
Windows Azureのインフラストラクチャーサービスが正式に運用を開始した。既存の仮想サーバをそのままWindows Azureに移行できるほか、サイト間のVPN接続機能も提供され、企業はパブリッククラウドを柔軟に組み合わせることができるようになるという。 - ビッグデータに対応したSQL Server最新版を来月提供 マイクロソフト
日本マイクロソフトは、データベース製品「Microsoft SQL Server 2012」を4月1日から提供開始する。 - Weekly Memo:Windows 8陣営の憂鬱
Windows 8がいよいよ発売され、目玉となるタブレット型をはじめとした対応製品も出揃った。ただ、企業ユースを考えると、Windows 8陣営には憂鬱もありそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.