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300円ショップ「3COINS」の“何度でも行きたくなる店”を作る仕掛け(2/2 ページ)

小売店にとって、店舗の商品陳列は売り上げに直結する重要なファクターだ。客のニーズに応える形で、店舗へリアルタイムにレイアウトの指示ができないか――そんな課題を抱えていた“300円ショップ”があった。

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成功事例をすぐ共有、セキュリティの不安も解消

 Shopらんを導入したことで特に恩恵を受けたのはスーパーバイザーだ。売上実績の情報を一元化することで管理がしやすくなったほか、各店舗の指示への対応も可視化され、業務効率が大幅に向上したという。また、Shopらんをスマートフォンで利用できることも彼らにとっては大きな変化だった。

 「ポータルサイトは社内ネットワークでの利用に限定されていたため、自宅や店舗間を移動しているときなどは使えず、店舗や本部に到着してから確認する必要がありました。スマートフォンに対応したことで、いつでも情報を共有できるようになり、リアルタイムで画像や写真を使いながら指示を出せるようになりました」(角屋氏)

 ポータルサイトは容量制限があるため、画像や写真を使った指示ができない。そのため、一般的なSNSを使って担当店舗の店長と情報をやり取りしており、社内情報を誤って流出させるリスクがあった。セキュリティ面の不安が解消され、安心してツールが使えることも大事なポイントだという。

photo 写真を撮影して商品陳列の方法をすぐに共有する(出典:ドリーム・アーツ)

 スーパーバイザーだけでなく、店舗間でも情報を共有できることで、商品陳列を中心とした各店舗の成功事例を他店舗がすぐに試せるようになったことも大きな効果を生んだ。「3COINSには店長歴が長い人から短い人までいますが、店長経験が短くても、成功事例をすぐに学ぶことができます。SNSで運用していたころは仕事とプライベートの情報が混在してストレスを感じていましたが、それも解消されました」(3COINS plus ルミネ池袋店 店長 大田道代氏)

 今回「Shopらん」を導入したのは3COINSを中心とした3つのブランドだが、パルにはアパレルなどの50を超えるブランドがある。「ゆくゆくは導入の効果を社内で共有し、他のブランドにも導入を勧める予定」(野口氏)という。

photo ディスプレイや売れ筋商品を他店と共有し、商品入荷の調整をすぐに行えるようになったという(出典:ドリーム・アーツ)
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