モバイル版Officeを考察 iPad、iPhone、Androidタブレットの違いは?:Enterprise IT Kaleidoscope(4/4 ページ)
MicrosoftはOfficeのマルチデバイス化を急速展開し、WindowsやMacだけでなく、iPadやiPhone、Androidタブレットなどモバイル対応版をリリースした。今回はOfficeの変化について考察していく。
サービス化するOffice
Microsoftは、2015年内にWindowsとMacのデスクトップ向け最新版にあたる「Office 2016」とUniversal Windows Apps版(Universal Apps版)のOfficeをリリースする予定だ。
Universal Apps版は、WindowsのModern UIモードで動作する。ただ、Windows 10ではPC版、モバイル版(Windows Phoneの後継OS)などで動作するようになっている。将来的にXBox OneなどもOSがWindows 10ベースへアップデートされれば、Universal Apps版のOfficeが動作する。
MicrosoftはUniversal Apps版のOfficeをベースに、iOS版やAndroid版も開発する予定だ。これによってWindows 10、iOS、Androidで同じ機能、UIを持つOfficeアプリが提供されることになるだろう。提供形態は、一部機能はOffice 365のライセンスを持つユーザーが利用できるが、大半の機能(ファイルの作成、編集など)は、無償で利用できることになりそうだ。
従来はWord、Excel、PowerPointだけだったがOutlookなども提供され、主要なOfficeアプリがモバイル版としても提供されることになる(OneNoteは既に無償提供)。さらに、モバイル端末のカメラをOCRとして利用する「Office Lens」など、モバイルならではの機能(PC版には存在しない機能)を使ったアプリも登場するだろう。
このようにMicrosoftは、Officeを積極的にiOSやAndroidへ対応させることで、有償のOffice 365やOneDriveなどのサービスを個人だけでなく法人でも利用してもらおうという方針だ。例えば、OneDriveでは有償でストレージ容量を拡張できるように、アプリ単体は無償で使え、サービスで課金する方針へと変わり始めている。
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