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第25回 有効利用できるとなんだかうれしい日本人:テクノロジーエバンジェリスト 小川大地の「ここが変だよ!? 日本のITインフラ」(1/2 ページ)
サーバは入れ替えたけど、エンクロージャやスイッチはまだ使えるので流用したい──。実は「流用したい」「有効利用したい」は日本、というかアジア圏特有の考え方なのだそうです。
みなさん、自社を担当してくれているベンダーの担当営業さんがコロコロ変わるのは嫌ですよね?
「それ、外資系に多い」と言われることに対して反論はありません。外資系企業には転職をいとわない文化があり、ローテーションなどではなく、担当営業の退社によって変更せざるを得ないこともよく起こります。
そしてこれは「人」だけではありません。
正直なところ、外資系ベンダーの提供するテクノロジーや製品・サービスはどれもドラスティックな変革が突如訪れます。例えば、
- 現行モデルと全く互換性のない、新製品や新サービス
- 企業合併・買収による撤退や、製品ラインの“整理”
- 突然のライセンスポリシー変更
などです。
その際の対応についても日本人の一般常識では考えられないようなドライなことも少なくなく、「リスク」と言われても否定はできないでしょう。私も数年前、iPhoneの接続端子が変わった際、愛用のスピーカーが使えなくなることに悲鳴をあげました。
「いま使っている機器につながらない!」
「いま使っているツールが使えない!」
「いまと運用方法が変わってしまう!」
(ITに限らず)何事も「変革に犠牲はつきもの」と言われますが、実際どうなのでしょう? 欧米のIT部門も犠牲を繰り替えしているのでしょうか。
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