「YouTube Redは広告ブロックの産物」──人気YouTuberのPewDiePieが自説展開
年収約14億円とみられる人気YouTuberのPewDiePieが、YouTuberは広告ブロックのせいで収入の40%を逸しており、Googleが広告非表示の有料サービス「YouTube Red」を立ち上げたのは広告ブロック対策が目的だと語った。
「ぼくの調査では、YouTubeで広告ブロックを使っている視聴者は全体の約40%。つまり、YouTuber(YouTubeのコンテンツクリエイター)は得られるはずの広告収入の40%を広告ブロックで失っているということだ」──。人気YouTuberのPewDiePieことスウェーデン在住のフェリックス・シェルベリ氏は10月29日(現地時間)、自身のブログの「YouTube Redに関する考察」という投稿でこう語った。
YouTube Redは、米Googleが10月21日に発表した、有料で広告を表示しない動画配信サービス。YouTubeの従来の収入源である広告表示の無料サービスと並行して提供する。月額9.99ドルの利用料の一部(割合は非公表)がYouTuberに分配される。
シェルベリ氏によると、28日に米国でスタートするYouTube Redの前評判はあまり良くなく、その理由の1つとして「広告ブロックで無料に広告非表示にできるのに、10ドルも払う必要はない」というユーザーのツイートを紹介した。
同氏はTwitterの投票機能での調査結果と、自分のYouTubeアカウントの解析結果の両方により、視聴者の約40%がYouTubeで広告をブロックしていることを確認した。同氏がYouTubeを始めた当初の広告ブロック率は15〜20%で、この率は増加し続けているという。
「僕個人については広告ブロックされてもそれほど支障はない。(中略)でも、もっと小さなチャンネルにとって、この数字は破壊的だ」とシェルベリ氏。米Forbesによると同氏のYouTube関連からの年収は1200万ドル(約14億円)だ。
同氏は、YouTube Redは主に広告ブロック対策として存在すると主張し、YouTube Redにもまだいろいろ問題はあるが、「今大切なのは、本当の問題は何かを理解することだ」と語った。
同氏の主張は、インディーアーティストのために米Appleに意見したテイラー・スウィフトを思い出させる。なお、YouTube Redにも「Apple Music」と同様に無料トライアル期間があるが、無料期間中もYouTuberに配信料が支払われる。
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