素手で仮想物体を動かせるAR HMD「Meta 2」、949ドルで予約開始(日本からも購入可)
MicrosoftのHoloLensの競合となるAR HMD「Meta 2」の開発者キットの予約が始まった。価格はHoloLensの3分の1以下の949ドルで、日本からも購入できる。出荷は7〜9月の予定。
米新興企業Metaは3月2日(現地時間)、AR HMD(拡張現実ヘッドマウントディスプレイ)「Meta 2」の開発者キット「Meta 2 Development Kit」の予約受付を開始したと発表した。価格は949ドル(10万8000円)で、出荷は第3四半期(7〜9月)からの予定だ。Q&Aによると、日本からも購入できる。
Meta 2は、米Microsoftの「HoloLens」と同じように、リアルな外界にホログラムのような仮想物体を表示するAR HMD。HoloLensの開発者版の予約は3月1日にスタートした。こちらの価格は3000ドル。Meta 2が約3分の1の価格なのは、HoloLensは本体を単独で使えるが、Meta 2は「Oculus Rift」などのVR HMDと同じようにPCへの接続が必要であるからもある。接続するPCの推奨スペックは明示されていないが、Windows 8.1/10搭載PCが必要。Microsoft Office、Adobe Creative Suite、Spotifyをサポートし、C#で対応アプリを開発できるとしている。(Mac対応も計画中。)
視野角は90度でディスプレイの解像度は2560×1440ピクセル。HMDはメガネをかけたままでも装着できる。720pのカメラ、4つのスピーカー、明るさと音声ボリューム調整ボタンを搭載し、HDMIケーブルが付属する。
同社は、オプションのコントローラなしで手だけでオブジェクトを動かせることを特徴としている。バイザー部分がハーフミラーになっているため、仮想オブジェクトを操作しながらそばにいる人とアイコンタクトをとることもできる。
Metaは2012年創業のカリフォルニア州レッドウッドに拠点を置く非公開企業。米Y Cominatorも出資している。2013年にプロジェクトをKickstarterで立ち上げ、「Meta 1」を2015年1月に出荷した。
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