コレ1枚で分かる「ディープラーニングの特徴」:即席!3分で分かるITトレンド(1/2 ページ)
人間の“知能”を機械で人工的に再現するという初期の試みから約60年、今や画像認識や音声認識の分野で高い精度を実現するまでになった人工知能。その歴史を整理し、飛躍的な進化を支える「ディープラーニング」について解説します。
この連載は
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
人間の“知能”を再現する試みの進化
「人間の“知能”は機械で人工的に再現できる」――そんな研究者の想いから「人工知能」という言葉が生まれたのは、1956年のことです。その後、半世紀以上にわたり研究が続けられてきました。この間、迷路やパズル、チェスや将棋といったゲームをうまく解くところから始まり、人間が持つ知識をコンピュータに登録して専門家のような回答を導こうとするなどの研究が行われてきました。
しかし、いずれも狭い限られた分野では成果を上げることはできましたが、さまざまな分野で広く応用が利く「人間の“知能”」には程遠いもので、大きな成果を上げることはありませんでした。
ここ最近になって人間の脳の働きついての研究が進み、その成果を応用した人工知能の技術が急速に発展しつつあります。「ディープラーニング」と呼ばれるこの技術は、人間の脳神経の仕組みをコンピュータ上に再現することで、人間の感性に近い認識や判断を行わせようとしています。
例えば、イヌとネコを認識し、区別・分類する場合、目と耳の距離、耳のたれ具合、毛の色など、認識を行う際に着目すべき特徴を特定し、それを比較することで両者を区別・分類します。このような認識を行うときの着眼点は「特徴量」と呼ばれています。従来はこの特徴量の選択や組み合せは、人間が行っていました。この特徴量の選択や組合せの良しあしにより、区別・分類の精度は大きく影響を受けました。そのため、経験を積んだエンジニアが“職人技”で特徴量を設計しなければなりませんでした。
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