Baidu、Microsoft幹部のリュー博士を引き抜きCOOに──「世界のAIリーダーを目指す」
中国検索最大手のBaiduが、Microsoftの古参幹部のチー・リュー博士を引き抜き、COO(最高執行責任者)に迎えた。人工知能(AI)の第一人者である同氏とともに、世界のAIリーダー企業を目指す。
中国検索エンジン最大手のBaidu(百度)は1月16日(現地時間)、米Microsoftのアプリケーション&サービス担当のエグゼクティブバイスプレジデントを務めるチー・リュー博士(55)をBaiduのグループプレジデントおよびCOO(最高執行責任者)に指名したと発表した。
同社の幹部紹介ページには、既にリュー氏がロビン・リー会長兼CEO(48)の隣にCOOとして掲載されている。
リー氏は発表文で、「リュー氏は人工知能(AI)分野の第一人者だ。(中略)今後10年間のわれわれの戦略の焦点であるAIを推進するために、世界最高レベルの人材を集める必要がある。リュー博士を迎えることで、われわれはこの戦略を遂行し、Baiduを世界のAIリーダーにすることができるだろう」と語った。
リュー氏は「Baiduに参加できて嬉しい。同社は中国のトップテクノロジー企業として知られ、既に世界レベルのAIリーダーと認識されている」と語った。
リュー氏は中国出身。復旦大学でコンピューターサイエンスの修士号を、カーネギーメロン大学において博士号を取得し、IBMやカーネギーメロン大学で研究員を、復旦大学で教授会員を務めた後、米Yahoo!に入社して検索やeコマースを担い、2008年にMicrosoft入りした。Microsoftでは、生産性向上、コミュニケーション、検索などの情報サービスにわたるビジネスの責任を担い、Microsoft Officeなど多様な製品の研究開発チームを統率していた。
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