働き方改革にAIを活用 “自然言語解析技術を結実させたAI”でNTT Comが新境地に挑戦:Weekly Memo(1/2 ページ)
NTTコミュニケーションズが「働き方改革」にAIを活用したサービスを発表した。自然言語解析技術を活用したAIサービス「COTOHA」シリーズの新ラインアップとなる会議支援サービス「COTOHA Meeting Assist」だ。通信キャリアの同社がこうしたサービスに注力するのはなぜか。
働き方改革関連法案と同じタイミングで新サービス投入
「NTTは電話の事業から始まり、40年以上にわたって日本語解析の研究を続けてきた。ここにきてマシンパワーの増強やネットワークの普及、ビッグデータ化などによって集めたデータを基にして、AI(人工知能)技術を活用できるようになってきた。この勢いでAIサービスを拡充していきたい」――。NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com) アプリケーション&コンテンツサービス部AI推進室長の三竹保宏氏は、同社が2019年3月29日に開いた新たなAIサービスの発表会見でこう切り出した。
新サービスは「働き方改革」にAIを活用したもので、折しも2019年4月1日に施行された働き方改革関連法案と同じタイミングでの提供開始となった。新サービスの内容は、会議の内容をリアルタイムでテキスト化し、議事メモに必要な情報を自動で作成することで、日本企業に多い「会議」の効率化に貢献するクラウドサービスである。
「COTOHA Meeting Assist」と呼ぶこのサービスは、自然言語解析技術を活用したAIサービス「COTOHA(コトハ)」シリーズの最新版で、AIが自動で会議の文字起こしや翻訳を行う議事メモ作成サポートサービスである。AIには「COTOHA API」をはじめとする関連技術を活用している。
新サービスの最大の特徴は、会話内容を高精度でスピーディーにテキスト化できることだ。具体的には、会議や打ち合わせなどの音声をリアルタイムでテキスト化し、ミーティング画面に表示する。会議の場にいないメンバーも、テキストチャットでミーティングに参加可能だ。日本語から外国語、外国語から日本語への即時翻訳ができるため、グローバルなビジネスにも活用できる。言語は9カ国語に対応している(図1)。
議事メモ管理画面では、発言の一覧表示や編集、音声ファイルの再生ができる他、会話内容から自動的に抽出したタスクや重要な発言を簡単な操作で議事に転記可能。このため、「明日までに見積書を作る」といったようなToDoや決定事項の抜け漏れを防ぎやすく、業務の進捗(しんちょく)管理にも適用できる。
利用に当たっては、インターネットに接続したPCやスマートフォンがあればよく、専用の機器などは不要。しかし、音声認識の精度を上げるため、外付けのマイクやヘッドセットの利用を推奨している。なお、その他の機能や利用料金など、詳細については、同社のサイトをご覧いただきたい。
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