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「5G」「バイオチップ」が“期待のピーク”に 「デジタルエコシステム」や「高度なアナリティクス」がビジネスの鍵:ガートナー、「先進テクノロジーのハイプ・サイクル:2019年」を発表
ガートナーの2019年版「ハイプ・サイクル」によると、地球全体のカバレッジを目指す「低軌道衛星システム」や「5G」、完全自動運転の「自律走行(レベル5)」、身体能力を拡張する「バイオチップ」などが、注目度の高い「過度な期待」の時期に挙がった。
ガートナー ジャパンは2019年8月30日、米Gartnerが2019年8月29日(現地時間)に公開した「先進テクノロジーのハイプ・サイクル:2019年」を発表した。
ガートナーのパイプ・サイクルは、テクノロジーの普及度や市場の成熟過程を「黎明(れいめい)期」「『過度な期待』のピーク期」「幻滅期」「啓蒙(けいもう)活動期」「生産性の安定期」の5段階で示したもの。
「先進テクノロジーのハイプ・サイクル」の2019年版では、2000以上のテクノロジーを分析した上で、今後5〜10年に渡ってビジネスや社会に大きな影響を与える可能性が高い29の先進テクノロジーに注目して、パイプ・サイクル上に配置するとともに、ITリーダーが押さえておくべき、5つの主要トレンドに分類してまとめている。
なお、2019年版では、従来の方針を見直し、過去のハイプ・サイクルで取り上げていなかった最新テクノロジーを紹介することに注力したという。そのため、2018年版で取り上げたテクノロジーのほとんどが2019年版では除外されているが、それらのテクノロジーが引き続き重要であることに変わりないとしている(2018年版参考記事)。
2019年、5つの先進テクノロジートレンドとは?
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