災害発生時は断水が起こり、人間にとっての生命線である飲料水が確保できなくなることもあります。そんなときに備えて、自宅に「保存水」を備蓄しておきましょう。
保存水は、一般的なミネラルウォーターとは違い、徹底した殺菌処理を行っているため、通常よりも長期間保存することができます。ここでは、保存水の選び方とおすすめの製品を紹介します。断水時に困らないよう、最低でも1週間分の保存水を確保しておきましょう。
保存水は通常のミネラルウォーターに比べて賞味期限が長く、5年や10年、長いもので15年間保存できる場合もあります。ただし、基本的に賞味期限が長くなるほど値段も高くなるので注意が必要です。賞味期限とコストのバランスを考えて、保存水を選びましょう。
また、避難生活におけるミネラル不足を解消するために、保存水の含有成分について事前に調べておきましょう。ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルを豊富に含んでいる水なら、ミネラルの補給源として役立ちます。
ミネラルの含有量は製品によって異なるので、保存水ごとの栄養成分表示によく目を通しておきましょう。
一般的に、成人1人につき1日に約3リットルの水分が必要であると言われています。そのため、1週間分の水を備蓄する場合、3リットル×7日間で、1人あたり約21リットルの水が必要になります。
この21リットルという大量の水を、どの容量のペットボトルで保存するのがよいか事前に考えておきましょう。2リットルボトルは、容量あたりの価格は安めですが、重量があるためそのまま飲んだり持ち運んだりするのには向いていません。
一方、500ミリリットルボトルの場合、容量あたりの価格は比較的高めですが、軽量なので片手で楽々と飲むことができます。1人で飲み切れるサイズなので、衛生的です。
コストをそれほど重視しないなら、軽くて扱いやすい500ミリリットルボトルがおすすめです。逆に、コストを抑えるなら、2リットルボトルと500ミリリットルボトルを併用してみてください。
いつもとは違うミネラルウォーターを飲んだときに、「なんか飲みにくいな……」と感じたことはありませんか? もしかすると、それには硬度が関係しているのかもしれません。硬度は、水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数値のこと。
カルシウムとマグネシウムの量が多いものを硬水と呼び、量が少ないものを軟水と呼びます。日本の水道水や販売されている水は、軟水であるケースがほとんど。
飲み慣れている水のほうがストレスは感じにくいため、特にこだわりがなければ軟水を選ぶようにしましょう。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度0〜60mg/L未満を軟水、120mg/L以上を硬水と定めています。こちらの基準を参考に、保存水ごとの硬度を確認しておきましょう。
アサヒ飲料の「アサヒ おいしい水 天然水 長期保存水 防災備蓄用 500ミリリットル」は、賞味期限が製造後6年間の保存水です。
扱いやすい500ミリリットルのボトルが、24本入っています。1人なら4日分、4人家族なら1日分の水を確保できる量です。軟水なので、あまり飲みにくさを感じることもないでしょう。販売価格は2400円前後です。
防災防犯ダイレクトの「5年保存水 24本セット」は、徹底した衛生管理が行われている安心安全の保存水です。
500ミリリットルのボトルが24本入っており、賞味期限は常温保存で約5年間です。口当たりの優しい軟水です。販売価格は3888円(税込、以下同)です。
ジャパン・ミネラルの「カムイワッカ 麗水 15年保存 水 500ミリリットル」は、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルを豊富に含んでいる保存水。「おいしい水百選」に選ばれた、羊蹄山の湧水を充填した製品です。
軟水入りの500ミリリットルボトルが24セット用意されています。15年間の長期間保存が可能です。水質分析試験にて、飲料水適合基準をクリアしている安全性の高い水です。販売価格は6100円前後です。
イクスの「志布志の自然水 非常災害備蓄用」は、水質検査、放射線物質検査にて問題が検出されていない安全な保存水。賞味期限は5年以上となっています。
2リットルのボトルを6本詰めた箱が2箱用意されており、合計12本のボトルが届きます。壊れにくい耐熱強度ペットボトルを採用。専用ダンボールは強度の高い材質なので、配達時に中のボトルをしっかり守ってくれます。販売価格は2600円前後です。
サントリーの「サントリー 南アルプスの天然水 2リットル 防災備蓄用」は、2リットルのボトルが12本用意されている商品です。
徹底した品質管理により、安全性が確保されている保存水です。パッケージには赤い部分に分かりやすく、賞味期限が記載されています。この商品は、2023年1月まで保存可能です。販売価格は2300円前後です。
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