突然ですが、皆さんはスマートフォンや携帯電話を買い換える際に、買う前に使っていた機種(端末)をどうしていますか? 「新しく買った機種に何かあった時のバックアップ(補完)に保存してある」という人もいれば、「買い換えてから全く使っていない……」という人もいるでしょう。
端末を買い換えた後、全く使っていないなら中古携帯電話ショップやリユースショップなどで買い取りに出すという選択肢もあります。しかし、実際に買い取り査定に出してみると「思ったより安い……」「買い取ってもらえなかった……」なんていうことも意外とあります。
そこで、スマホや携帯電話を買い取りに出す際に、心に留めておいてほしいことを簡単にまとめます。参考になれば幸いです。
スマホや携帯電話の買い取りにおいて、査定額(買い取り額)を一番大きく左右するのはボディー(本体)やディスプレイ(画面)の状態です。当然ですが、新品に近いほど良い結果を得られます。
買い取り査定に出す前に、まずボディーや画面をしっかりと拭いてキレイにしてください。拭く際は、マイクロファイバーで作られた「クリーニングクロス(めがね拭き)」か、アルコールを含まない「液晶用クリーナー(ウェットティッシュ)」を使うことをおすすめします。端子部分の汚れは、可能な範囲で綿棒で慎重に掃除しましょう。ホコリは、エアダスターなどを使って取り除きましょう。
こうして掃除をすることで、査定に影響する「傷」がハッキリと分かるようになります。
当然ですが、大きな傷や汚れは査定額に大きなマイナスを与えます。細かい傷は付いている箇所によって査定への影響度合いが変わりますが、画面の取れない傷や汚れは、軽微でも査定に大きな影響を与える傾向にあります。
画面については、傷だけではなくディスプレイに表示の「焼き付き」がないかどうかもしっかり確認してください。最近、スマホで採用例が増えている「有機ELディスプレイ」は、その特性から焼き付きが発生しやすい傾向にあります。画面の同じ場所に常時表示されるもの(ホームバー、アンテナ表示など)の焼き付きは、意外と気が付きにくいものです。単色の画像を用意して全画面表示できれば、焼き付きの有無をチェックしやすくなります。
買い取り業者によっては、どのような傷がどのくらい査定に影響するのか、Webサイトなどで説明していることもあります。細かい基準は業者によって異なるので、業者に確認してみることをおすすめします。
傷や汚れによって査定額が下がってしまう可能性がある場合は、ボディーの一部、または全部を取り換える「外装交換」をしてから査定に出すと査定額がアップします。
ただし、外装交換は有償で、費用もそれなりにかかります。交換費用が査定額(=買い取り金額)を上回ることもあります。もっといえば、外装交換をしても「新品(未開封品)」扱いにはならないため、査定上は「傷や汚れが全くない」ランク(等級)での買い取りとなります。ゆえに、収支を考えると、外装交換をせずに、そのまま買い取ってもらった方が「おトク」というケースも少なからずあります。
一方で、売ろうとしている機種が「補償サービス」の対象なら、外装交換の費用が大幅に安くなります。「新しいスマホを買ったら、すぐに今のスマホを売るんだ!」と心に決めている場合、買い換える前に補償サービスの特典を適用して外装交換を実施して、端末が戻ってきたら新しいスマホを買って、戻ってきた端末を査定に……とすれば、利益を最大化できます。
補償サービスによる外装交換費用の値引きは、キャリアによって内容が異なりますので、詳しくは各社のWebサイトで確認してみてください。
携帯電話の買い取り業者が提示する「上限買い取り価格」は、基本的に付属品が全てそろっていて、端末に傷や汚れがない状態での価格です。端末のキレイさも重要ですが、端末に付属するものをしっかりそろえることが、高額な査定につながります。
この「付属するもの」には、端末や付属品をまとめるパッケージ(外装箱)も含まれます。付属品が全てそろっていても、パッケージが無かったり汚れていたりすると査定額が下がることがあります。
なお、買い取り業者によっては、代替品が多く市販されている付属品(USBケーブルなど)の欠品は考慮しない(=査定額に含めない)ことにしていたり、考慮するにしても数百円程度の差にとどめたりしています。言い方を変えると、代替品が市販されていない、あるいは入手困難な付属品は査定に大きな影響を及ぼしがちです。
査定を依頼する前に、欠品している付属品の影響を確認しておくと、査定結果を聞いた際の「安心感」が高まるでしょう。
中古買い取り業者は、査定対象の端末が不正な手段で入手されたものではないことを確認した上で、査定と買い取りを行います。大手キャリアが販売した端末については、各キャリアが用意している「ネットワーク利用制限確認サイト」を使って不正入手されたものかどうか(≒ネットワーク利用制限の有無)を調べています。
当然ですが、「×」判定の端末は査定と買い取りを拒否されます。「○」なら問題ありません。気を付けたいのは「△」判定です。
△判定は「問題なく利用できるが、今後利用制限がかかる可能性がある」というステータスです。このステータスになっているスマホや携帯電話の査定と買い取りは、業者によって以下の通り対応が分かれます。
3つ目のパターンは大手買い取り業者の1つである「じゃんぱら」でのみ実施しており(参考リンク)、大半の業者は2つ目の対応を取るか、端末によって1つ目と2つ目の対応を使い分けています。
「私のスマホ、ちゃんと料金を払っているから『○』に違いない」と思っている人もいるかもしれません。しかし、携帯電話の料金をしっかり払っていても「△」判定になる場合があります。具体的には、以下のいずれかに当てはまるケースです。
この記事を読んでいる人の多くは、スマホや携帯電話を分割払いで購入していると思います。分割払いで購入した場合は、その分割金を支払っている間はずっと「△」判定となります。言い換えると、分割払いの支払金を繰り上げて一括精算(完済)すれば、「○」判定に切り替わり、下取り査定のマイナス要因が減ります。
分割払いの支払金の一括精算の方法や条件は、キャリアによって異なります。
ドコモショップまたはドコモインフォメーションセンター(電話窓口)で手続きできます。
ドコモショップでは、現金またはクレジットカードを使ってその場で精算できます(※1)。本人確認書類を持参して「一括清算したい」とお願いしてください(来店予約を強くおすすめします)。
電話で手続きをする場合は、手続きを実施した月の利用料金と合算して翌月に精算されます。
(※1)端末の機種変更手続きと同時に行う場合に限り、精算額の一部または全部に「dポイント」を充当できます
auショップ、My au(Webサイト)、またはauお客さまセンター(電話窓口)で手続きできます。
auショップでは、現金またはクレジットカードを使ってその場で精算できます。本人確認書類を持参して「一括清算したい」とお願いしてください(来店予約を強くおすすめします)。
Webまたは電話で手続きをする場合は、手続きを実施した月の利用料金と合算して翌月に精算されます。
ソフトバンクショップまたはWebチャットで手続きできます。
ソフトバンクショップで手続きする場合は、その場での精算(現金のみ)と手続き翌月の精算(利用料金との一括請求)を選択できます。いずれの場合も、本人確認書類を持参して「一括清算したい」とお願いしてください(来店予約を強くおすすめします)。
その場での精算を希望する場合、以下の条件を満たす必要があります。
Webチャットでの手続きの場合は、携帯電話番号とMy SoftBankパスワードが必要です。チャットで一括清算したい旨を伝えてください。精算額は、手続き翌月の利用代金と一括して請求されます。
スマホや携帯電話の買取金額は、コレまで述べてきた要素に加えて端末の人気具合や買取業者の在庫状況にも左右されます。そのため、自分が思ったよりも査定額が安くなることもあります。
もしもキャリアでの端末の買い換えと並行して、古い端末の買い取りを検討しているという場合は、キャリアが提供する「下取りプログラム」の利用も検討してみてください。
一般に、キャリアの下取りプログラムは買い取りよりも査定額が低くなる傾向にあります。しかし、「破損(故障)品」と判定されない限り、付属品がそろっていなくても査定額は不変というメリットがあります。
下取り額は、原則として端末代金の即時割り引きに充当されますが、下取りの依頼方法によってはポイントとして還元される場合もあります。詳しくは、各キャリアのWebサイトで確認してください。
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