性能の高い機種を中心に、スマートフォンの本体価格は上昇する傾向にあります。そんな中、中古スマートフォンが注目を集めるようになりました。
従来、中古スマホは専門店を中心に取り扱われてきましたが、最近は大手キャリア自ら販売する「認定中古品」も登場し始めました。普通の中古スマホとは何が違うのでしょうか。この記事では、KDDIの認定中古スマホ「au Certified」を解説します。
au Certifiedは、KDDIと沖縄セルラー電話がauブランドで提供する各種下取りプログラム/アップグレードプログラムで回収されたスマホをリユース(再利用)したものです。簡単に特徴を挙げると以下の通りです。
(※1)満充電(100%充電)にした場合のバッテリー容量
au Certifiedのスマホは、以下のオンラインショップで回線との新規契約(MNP契約を含む)または機種(契約)変更と同時に購入できます。
(※2)沖縄セルラー電話と契約している回線の機種変更とブランド変更(au/povo1.0→UQ mobileの場合のみ)には対応しません
一般的に、中古スマホのメリットは新品よりも手頃な価格で購入できることにあります。それに加えて、au Certifiedには以下のようなメリットがあります。
中古スマホを購入するリスクの1つに、「ネットワーク利用制限」というものがあります。これは以下のいずれかの理由から、個々の端末単位で携帯電話ネットワークへの接続を“拒否”するように設定されたものです。
簡単にいえば、ネットワーク利用制限が掛かると携帯電話として使えなくなるということです。このような状態になった端末のことは「赤ロム」という俗称で呼ばれています。
通常、携帯電話の買い取り業者はネットワーク利用制限の状況を確認した上で端末を買い取ります。しかし、買い取り後、あるいは中古スマホとして売った後に「赤ロム」状態になってしまうこともあります。利用制限が掛けられた場合は、現在のユーザーが申告しても解除することができません。
その点、au CertifiedはKDDIがネットワーク利用制限をしないことを保証していることがポイントです。自分が買ったスマホが突然ネットワークにつながらなくなるという不安がないのは大きなメリットといえます。
au Certifiedは、販売者が提供する有料の端末補償(保証)サービスに加入できます。いずれも端末購入時にのみ加入できるので、必要な場合はよく検討して加入してください。
【故障紛失サポート(au/UQ mobile)】
au Online ShopやUQ mobileオンラインショップで購入した場合はKDDIと沖縄セルラー電話が提供する「故障紛失サポート」に加入できます。月額料金は550円で、受けられるサポートは以下の通りです。
なお、au Certified端末では故障紛失サポートの「お預かり修理サービス」は対象外となります。その他詳細はWebサイトでご確認ください。
(※3)関東/中部(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)/関西地域では12時までに、九州地域(政令指定都市と県庁所在地のみ)では11時までに申し込むと当日配送が可能です(いずれも対象外地域あり)
(※4)東京23区内と大阪市内では9時〜17時の時間帯に限り、申し込みから3時間以内に交換用端末を届ける「3時間特急便」を利用できます(3300円の利用料金が必要です)
(※5)端末交換サービスを利用する際は「負担金(免責金)」が必要です(後の一覧で確認してください)
(※6)「auスマートパスプレミアム」(月額548円)に加入している場合は無料です
交換用携帯電話機お届けサービスは1年間に2回まで利用できます(「1年間」は1回目の利用日を起算とします)。au Certified端末における負担金は以下の通りです。
なお、代用端末が不要な場合、Webで申し込んだ場合はそれぞれ550円の割引があります(両方の割引を併用した場合は1100円引き)。また、先述の通り3時間特急便を利用する場合は3300円が加算されます。
交換端末は原則として同一機種/同一カラーのものとなりますが、在庫状況によってはKDDIが指定する別の端末に交換されることがあります。
【端末保証 for iPhone(J:COM MOBILE)】
J:COM MOBILEで購入した場合は「端末保証 for iPhone」に加入できます。月額料金は660円で、端末が故障や破損した際に端末を交換可能です(原則として同一機種/同一カラーのものと交換されます)。交換代金(免責金)は以下の通りです。
中古スマホは、新品と比べると手頃であることが大きなメリット……なのですが、それでも機種によっては高価になってしまうこともあります。
その点、au Certifiedの端末はKDDI(au/UQ mobile)またはJCOMによる手数料(金利)無料の分割払いで購入できることがポイントです。分割払いで選択できる支払い回数は以下の通りです。
一方で、au Certifiedにはデメリットもあります。その多くは、一般的な中古スマホと共通するものです。
au Certifiedで販売されるスマホは、初期化とクリーニング、バッテリー残量を始めとする各種機能点検を行った上で販売されます。
しかし、その元になる中古スマホは別の人が使っていたものであるがゆえに、1台1台の状態が異なります。簡単にいうと、使用感を覚えたり、軽微な傷/汚れが付いていたりすることがあるのです。
先述の通り、au Certifiedでは初期不良保証が付帯していますが、使用感、軽微な傷/汚れについては保証の対象外となります。この点は特に注意が必要です。
au Certifiedとして販売されるスマホにはSIMトレー用のピン以外の付属品がありません。充電に必要な「ACアダプター」や「USBケーブル」、音楽を聞いたりする際に必要な「イヤフォン」は別途購入してください。
もちろん、購入しようとする機種と互換性のあるACアダプター、USBケーブルやイヤフォンを持っている場合は、それを流用できます。「もう持っているから、いらないんだよなぁ……」と思うことがない点は、見方によってはメリットかもしれません。
au Certifiedとして販売されるスマホは“中古”です。そのため、メーカーが提供する延長/拡張保証(補償)サービスの対象外となります。2月6日現在は中古のiPhoneのみを取り扱っているため、具体的には以下の保証サービスに加入できません。
au Certifiedとして販売される中古のiPhoneはAppleが提供する有償の故障修理サービスを受けられます(バッテリー交換を含む)。具体的には、以下の拠点で修理を依頼できます(※7)。
また、一部のauショップ/au Styleでは、Apple正規サービスプロバイダへの修理取り次ぎサービスを提供しています(取り次ぎ可能かどうかは店舗に問い合わせて下さい)。J:COM MOBILEでは電話サポートによる修理取り次ぎを行っています。
(※7)Apple Store、Apple正規サービスプロバイダ(特定のKDDI直営店をふくむ)で修理する場合、作業内容によっては預かり修理(リペアセンターへの送付を含む)となることがあります
ただし、前のユーザーが先述の拠点“以外”で修理を行っていた場合、修理に非純正部品が使われていると正規拠点での修理が行えないことがあります。このことを理由とする端末の返品や交換はできないので注意しましょう。
2月13日現在、各販路共にau CertifiedではiPhoneのみを扱っています。販路ごとに購入できるモデルは以下の通りです。
au Online Shopで購入できるのは「iPhone X」の64GBモデルのみです。販売価格は3万6720円で、契約形態によっては追加の割引を適用できることがあります。
【iPhone X】
iPhone Xは、赤外線カメラを使った顔認証「Face ID」と、有機ELディスプレイを初めて採用したiPhoneで2017年11月に発売されました。約4年前のモデルですが、大半のアプリを使う分には十分なパフォーマンスを発揮できます。
UQ mobileオンラインショップでは「iPhone XS」の64GBモデル、「iPhone XR」の64GBモデルと128GBモデル、「iPhone 11」の64GBモデルと128GBモデルを購入できます。販売価格は以下の通りで、契約形態によっては追加の割引を適用できることがあります。
【iPhone XS】
iPhone XSは、iPhone Xの後継モデルで2018年9月に発売されました。Face IDの認証スピードがより高速化しています。
【iPhone XR】
iPhone XRは2018年9月に発売されました。iPhone XSの廉価モデルという位置付けで、ディスプレイやカメラのスペックは抑えられていますが、プロセッサなどは同じものを利用しているので、アプリの動作パフォーマンスはほぼ同一です。
【iPhone 11】
iPhone 11はiPhone XRの後継モデルとして2019年9月に発売されました。今回登場するau Certifiedスマホとしては唯一、2022年2月時点で“現役の”iPhoneでもあります。
廉価モデルながらもアウトカメラをデュアル(2基)構成とするなど、カメラ機能に注力していることが特徴です。新品より手頃なので「とにかく値段を抑えたい!」という人は要注目です。
J:COM MOBILEでは「iPhone XS Max」の64GBモデルを購入できます。販売価格は6万720円です。
【iPhone XS Max】
iPhone XS Maxは、iPhone 8までの「Plus」モデルに相当する大画面モデルで、その名の通りiPhone XSのディスプレイを大型化したものです。単に画面を大きくしただけでなく、解像度(きめ細かさ)も引き上げられています。写真や動画をより楽しみたい人におすすめです。
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