日々の健康管理に役立つ「血圧計」。最近血圧が気になってきた、健康診断で血圧について指摘を受けたという場合には、血圧チェックを習慣的に行えるよう、家庭に1台は血圧計を用意しておきましょう。
とはいえ、一口に血圧計と言っても、精度の高いものから、かばんに入れて持ち運べる小型のものまで、その種類はさまざま。今回は、機械の操作が不慣れなシニア世代でも使いやすいモデルを取り上げます。あわせて、選ぶときのポイントも紹介します。
「カフ式」は、最もベーシックなタイプで、上腕にカフを巻き付けて血圧を測定します。値段はそれほど高くありませんが、比較的正確な測定が行えます。ただし、カフが緩んでいたり、うまく巻き付けられなかったりすると、正しく測れないこともあります。
「アームイン式」は、丸い穴に腕を通して血圧を測定するタイプ。他のタイプに比べ、正確な計測が行えますし、測定を開始すると腕の形に合わせて自動的に加圧されるので、自分でカフを調整する手間が掛かりません。
「手首式」は、ディスプレイとカフが一体化しているタイプで、片手に収まるくらいのコンパクトさが特徴的です。かばんに入るほど小さいので、持ち運びに便利で旅先や出張先で血圧を測りたいときに役立ちます。
ただし、カフ式やアームイン式に比べて、測定の精度は落ちてしまいます。
血圧計を選ぶ際は、ユーザー切り替えの機能があるかチェックしましょう。ユーザー切り替え機能があれば、測定者ごとに別々に記録を管理することができます。夫婦で血圧を測る場合でも2台購入する必要がないため、コストが抑えられます。
また血圧は、姿勢が崩れていたり、腕の角度が低過ぎたりすると、正しく測定できないことがあります。しかし、病院で測るときとは違い、お家で看護師さんに正しい姿勢を教えてもらうことはできません。
そこで便利なのが、「姿勢チェック機能」です。測定中に体が動いたり、カフが緩んでいたりすることを、アイコンなどで分かりやすく知らせてくれます。腕の角度が適切なのか、マークが点灯して細かくガイドしてくれる機能もあります。
これなら自分1人でも、正しい姿勢を維持して測定することができるでしょう。
過去の測定結果を残し参照できる「メモリー機能」もチェックしておきましょう。過去60回分以上記録できるものなら、ある程度長い期間の血圧の変化を確認できます。中には、90回分のデータを保存できるモデルもあります。
製品によっては、専用アプリと連携して、スマートフォン上で測定結果を閲覧・管理できることもあります。アプリ上なら血圧計本体よりも長期間のデータを保存できますし、グラフ化して表示する機能もあるので血圧の変化がより把握しやすくなります。
また、アプリがあれば医療機関に血圧のデータを共有するときにも役立ちます。
タニタの「手首式血圧計 BP-212」は、1人分の測定結果を60回分記録できるモデル。測定の際は「開始・終了」と書かれた赤いボタンを押すだけなので、誰でも簡単に操作できます。
測定が終わると、自動的に最高血圧、最低血圧、脈拍数、測定日時が記録されます。測定中に脈の乱れを検知すると、ハートが揺れるようなマークが表示される機能もあります。
約7.1(幅)×約8.4(高さ)×約3.2(奥行き)cmのコンパクトサイズで、旅行先や出張先に持っていくのにピッタリのモデルです。専用の収納ケースも付属。販売価格は3100円前後です。
パナソニックの「手首血圧計 EW-BW15」は、今回の測定値と平均値を見比べながら使えるモデル。1人分の測定結果を、90回分記録できます。
測定中の手の動きを知らせる「体動サイン」と、脈の乱れを知らせる「間隔変動サイン」を目安に、正しく測れているのか確認することも可能です。
内側の布は抗菌仕様なので、清潔に使用できます。販売価格は3900円前後です。
ドリテックの「BM-201上腕式血圧計」は、腕にカフを巻き付けて使う血圧計。正しい姿勢で測れば、精度の高い測定が可能です。
文字が大きく表示されるので、高齢の方でも測定結果を見やすいのが特徴です。画面には、最高血圧、最低血圧、脈拍数の結果が表示されます。
軽量で比較的コンパクトなモデルなので持ち運びやすいですし、保管場所に困ることもないでしょう。販売価格は2800円前後です。
オムロンの「上腕式血圧計 HCR-750AT」は、片手でも巻き付けやすい「e-フィットカフ」を採用した血圧計。画面が大きく、現在の測定値と過去の測定値の2つが表示されます。
分かりやすいアイコンで、測定中の体動や不整脈波を教えてくれます。2人分の測定結果を100回分記録でき、夫婦で共有するのにピッタリのモデルです。
また、専用アプリと連携することで、スマホ上で血圧を管理できます。販売価格は1万7380円(税込、以下同)です。
オムロンの「デジタル自動血圧計 HEM-1021」は、アームイン式の血圧計。腕を通すだけで測れる手軽さが魅力の1つです。アームは可動式で、「正確測定サポート機能」も付いており、マークを確認しながら正しい姿勢を作ることができます。
ユーザー切り替え機能を搭載しており、2名まで登録可能。メモリー機能も充実しており、2人分のデータを最大90回分保存できます。
アームイン式でサイズは大きめですが、使用後は折りたたむことができるので、そこまで収納スペースを圧迫することはないでしょう。販売価格は2万1780円です。
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