外壁の黒ずみやタイヤの泥など、身の回りにある頑固汚れを落とすのに苦労していませんか? そんなときは「高圧洗浄機」を使ってみましょう。
ノズルから強力な水を噴射し、外壁や玄関、ベランダ、車などにこびりついた汚れを素早く除去することができます。手でゴシゴシ力を入れなくて済むので、掃除に費やす時間と労力を削減できます。今回は、そんな高圧洗浄機の選び方とおすすめの製品を紹介します。
玄関やポーチなどエクステリア向けの利用なら「水道接続式」がおすすめです。水道接続式は、蛇口から直接給水するので使用中に水が途切れる心配がありません。
またパワフルで洗浄力も高く、外壁や玄関先のしつこい汚れを落とすのにピッタリと言えます。時間を掛けて丁寧に洗車する場合にも適しています。ただし、ホースをつなぐ必要があるため、使用中に煩わしく感じるかもしれません。
水道の位置に関係なく使いたい人は、本体のタンクに水を入れる「タンク式」か、バケツから水をくみ取る「自吸式」がおすすめです。給水ホースをつなぐ必要がないため取り回しが良く、窓の網戸や浴室などを短時間で掃除するときに便利。インテリアなら残り湯を、外なら雨水を利用すれば水道代を節約することもできますよ。
高圧洗浄機を選ぶ際は、「常用吐出圧力」を確認しましょう。常用吐出圧力は普段の使用時に出る水圧のことで、MPa(メガパスカル)の単位で表記されています。用途によって、必要とされる水圧は変わってきますが、基本的には5MPa以上のモデルを選びましょう。
主に網戸や浴室などの洗浄、洗車に使うなら5MPaで十分ですが、外壁やコンクリートの洗浄に使うなら7MPa以上の常用吐出圧力がおすすめです。
ただし、必要以上に水圧が強過ぎると水が思わぬ範囲に飛んだり、素材を痛める可能性もあるため、水流調節機能があるかチェックしておきましょう。この機能があれば、ノズルをひねることで、1点集中で細く強く噴射するモードと、散水する形で広く優しく噴射するモードを、状況に合わせて切り替えながら使えます。
高圧洗浄機の使用で気になるのが、その大きな動作音。近所迷惑にならないよう、なるべく静かに使いたいという場合は、モーターの種類に注目しましょう。
高圧洗浄機のモーターには、主に「エンジンモーター」「ユニバーサルモーター」「インダクションモーター」の3種類があります。静音性にこだわるなら、基本的にはインダクションモーターを搭載したモデルがおすすめです。
他のタイプよりも動作音が比較的小さく、耐久性に優れているというメリットもあります。ただし、西日本用と東日本用で対応周波数が異なるため注意が必要です。
中には、標準モードと静音モードの切り替え機能を搭載してモデルもあります。これなら、パワーを重視するときは標準モード、騒音を抑えたいときは静音モードという形で、場面に合わせて使い分けることができます。
工進の「充電式洗浄機 SJC-1820」は、水道接続とバケツからの自吸の両方に対応した高圧洗浄機。充電して使うバッテリー式なので、電源のない場所でも使えます。運転時間は扇状ノズルで約13分、回転ノズルで約14分となっています。
吐出圧力は2.2MPaと少し弱めですが、グリップが細く握りやすくなっており、電源コードもないので取り回しに優れています。室内や狭い場所の掃除にピッタリのモデルです。販売価格は1万5000円前後です。
アイリスオーヤマの「高圧洗浄機 FBN-601HG-D」は、給水式と水道接続式の両方に対応したモデル。常用吐出圧力は約9MPaで、玄関先や外壁などの頑固汚れにもアプローチできます。
「広角変圧ランス」を取り付ければ、手元のダイヤルを回すことで、高圧と低圧の切り替えが行えます。
その他、スパイラル水流で強力な洗浄力を発揮する「ターボランス」、洗剤+高圧洗浄で洗車が行える「ファームランス」など、アタッチメントが充実しています。販売価格は1万8230円(税込、以下同)です。
ボッシュの「高圧洗浄機 UA125」は、3つのノズルを採用したモデル。頑固汚れに有効なロータリージェット、1点集中で洗浄できる集中ジェット、広い範囲に噴射する扇状ジェットを1つのノズルで切り替えながら使用できます。
ノズルが長いので、ベランダや玄関先を掃除するときも、腰をかがめることなく無理のない姿勢で洗浄可能。「90度変換ノズル」が付属しており、階段のへりや車の下、雨どいなど角度的に洗浄しにくい場所の汚れにもアプローチできます。
その他、「フォームノズル」に取り換えれば、洗浄剤を噴射し、洗車することも可能です。基本的には水道接続式ですが、別売りの自吸用ホースセットを用意すれば、溜め水から給水することもできます。販売価格は1万8000円前後です。
ケルヒャーの「高圧洗浄機 K3 ホースリール」は、10mの高圧ホースを収納できるホースリール付きのモデル。最大許容圧力は10MPaで、車や自転車の洗浄から、玄関先や外壁、ベランダなどさまざまな場所の汚れを落とすことができます。
外壁やコンクリートにこびりついた汚れをパワフルに除去する「サイクロンジェットノズル」が付属。状況に合わせて圧力調節できる「バリオスプレーランス」も付いています。
洗浄タンク付きなので、洗浄剤を使って自宅でしっかり洗車したいという場合にもピッタリです。販売価格は2万5000円前後です。
マキタの「高圧洗浄機 高機能タイプ MHW0820」は、標準モードと静音モードの切り替えができるモデル。常用吐出圧力は標準モードで8MPa、静音モードで5MPaとなっており、静音モード使用時は運転音だけでなく水の消費も抑えられます。
給水方式は、水道接続式と自吸式の両方に対応。「バリオスプレーランス」を装着すれば、先端を回すことで低圧から高圧まで水圧を無段階で調整できます。
その他、サイクロンジェットノズルや洗浄ブラシ、泡ノズルなどアタッチメントが充実しています。販売価格は3万9000円前後です。
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