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電気自動車の気になる「充電事情」 航続距離を少しでも長くする方法とは?

» 2022年07月28日 11時00分 公開
[宇野源一Fav-Log]
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 2030年代にはガソリンエンジン車の新車販売がなくなる、という話を聞いたことがあるかもしれません。それに備え、多くの自動車メーカーでは電気で動く自動車を開発し、市場に出してきています。

フォト dcbel/unsplash.com

 現在販売されている電気自動車(EV)は、ガソリンエンジン車と比較すると1回の充電での航続可能距離はそれほど多くないのが現実です。ここでは、EVの充電事情や1回の充電でより長く走る方法を考えていきます。

宇野 源一

宇野 源一

大学卒業後、大手メーカー系自動車販売会社に勤務。在職中は個人顧客を中心に年間平均60台の新車を販売。自動車保険の見直し提案などの経験も豊富。その後、金融業界に精通した業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事するとともに、2級ファイナンシャル・プランニング技能士およびAFP資格を取得。2018年よりライターとして活動を開始。新車ディーラー業界の裏話やファイナンシャルプランナーの視点から見た車購入アドバイスだけでなく、お得なカー用品やガジェット紹介等も得意とする。私生活では3児とうさぎ2羽の父。【保有資格】2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)

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EVのバッテリー充電事情

 EVは設備さえ整っていれば、自宅のガレージなどで充電することができます。この充電を「普通充電」といいますが、日産「リーフ」の大容量バッテリーモデル「e+」の場合、残量0%から自宅で充電をすると12時間半ほどかかります。

フォト 日産リーフ e+ X

 最近はEVの普及により公共機関やショッピングモール、サービスエリアなどで急速充電器の整備が進んできました。急速充電器はその名の通り、高電圧をかけることにより短時間でEVのバッテリーを充電することができます。急速充電器でリーフを充電した場合、充電環境(気温などの条件)により変動しますが、0%〜80%までは60分ほどとなっています(出典:日産「電気自動車、日産リーフ。充電方法」)。

 しかし現実問題、バッテリーが空になるまで車を使い続けることはほぼありませんし、急速充電器は1回30分の充電時間で設定されているものが大半です。ちなみに急速充電器を先客が使っていた場合は、その先客の充電が終わるまで待たなければならないので、充電時間以上のタイムロスとなる可能性も考えられます。

航続距離をなるべく長くする走り方とは?

 EVの航続可能距離ですが、例えば日産リーフe+のカタログ記載の航続可能距離は、WLTCモードだと458kmとなっています。ただこれも使用環境により変わってきます。前述の充電事情を考慮すると、1回の充電でなるべく長く走りたいところかと思います。

フォト dcbel/unsplash.com

 EVのバッテリーを極力減らさないような走行方法とは、ガソリン車でいう燃費走行を実践することで十分な効果が得られます。急発進や急加速、急ブレーキをせずに、できるだけ一定速で走行することで電力消費を抑えることができます。

 現在ハイブリッドカーなどに乗っている人ならピンとくるかもしれませんが、アクセルを急に踏み込むとエンジンが動作してガソリンを使ってしまい、燃費が低下してしまいます。この現象とほぼ同じと考えると分かりやすいかもしれません。

「回生ブレーキ」を使う

 EVのブレーキシステムには、従来のディスクローターをパッドで挟み込んで減速する仕組みに加えて、「回生ブレーキ」と呼ばれるものが搭載されています。

フォト Ralph Hutter/unsplash.com

 回生ブレーキは簡単にいうと、EVが減速する際に駆動用のモーターを逆回転させてその力で減速させる仕組みです。回生ブレーキは減速に加えて、電力を発生させてバッテリーを充電することができます。

 ドライブレンジをDレンジからBレンジに切り替えると、その効果を高められる場合があります(メーカーにより名称が異なる場合があります)。このBレンジはガソリンエンジン車でいうところのエンジンブレーキのような役割を担っています。

「高速道路の走り方」と「車内空間の使い方」にも工夫を

 現行モデルのEVは、どちらかといえば長距離走行に向いていないといえますが、高速道路に乗って長距離ドライブをする時もあると思います。EVは走行する速度域が高ければ高いほど、電力消費が大きくなる特徴があります。高速道路であってもスピードをそれほど出さずに、一定速で走行した方が航続距離が伸びる可能性が高くなります。

フォト MaxxGirr/unsplash.com

 また、EVの電力は走行中以外にも消費されます。特に車内で使うエアコンはバッテリーの消耗に大きな影響を与えます。バッテリー消費で顕著に影響が出るのが冬場のヒーターで、設定温度を高くすると電力消費が増加します。そのため、多くのEVにはシートヒーターやステアリングヒーターを装備し、エアコンに頼りきらなくても身体を暖かくできるように工夫されています。

フォト MaxxGirr/unsplash.com

 これ以外に実践したいのが、自宅で充電中に車内の温度を適温にする機能です。日産リーフの場合は、スマートフォンアプリからエアコンを遠隔で操作することができます。この機能は電力消費の面だけでなく快適性にも寄与しているので、積極的に活用していくとよいですね。

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