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メルカリの謎な「独自ルール」4選 「いいね! 禁止」「即購入禁止」…… なぜ出品者は謎ルールを作るのか? フリマアプリ専門家が解説

» 2022年08月11日 10時00分 公開
[川崎さちえFav-Log]
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 フリマアプリ最大手の「メルカリ」には、月間2000万人以上のユーザーがいます。とても大きな市場で、ユーザーも個性豊かといってよいでしょう。

フォト メルカリアプリ(筆者撮影)

 特に個性が出やすいのは、「ユーザー独自のルール」です。メルカリでは「ローカルルール」と呼ばれることもありますが、他のユーザーからすると「謎すぎる……」と思ってしまうこともあります。今回は、メルカリにおける4つの「謎ルール」と、なぜそのようなルールを作るのかを解説していきます。

川崎 さちえ

川崎 さちえ

フリマアプリ・ネットオークションの専門家。2004年、夫が子育てのために会社を辞めたのをきっかけにヤフオク!(当時はヤフー!オークション)を始める。経験を積みながら独自のノウハウを構築。2014年にフリマアプリをスタート。NHK「あさイチ」をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。また節約や時短が大好きで、安くて便利なアイテムに興味あり。よく利用するのはダイソー。

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ユーザー同士が決めるルールは公式のルールではない

 メルカリには公式のルールがありますが、それ以外にユーザーの中で暗黙の了解となっているものもありますし、ユーザーが独自に決めているものもあります。例えば「専用出品」はメルカリにおいてはよく使われるもので、すでに買い手が決まっている場合に「他の人は買わないでくださいね」という意味合いで使われます。

フォト Mikhail Nilov/pexels.com

 これはメルカリの公式のルールではないので、従わなくてもメルカリからのペナルティ(例えばアカウント停止など)はありません。

 メルカリガイドは独自ルールについて、「安全のため、ガイドに沿って取引を進めてください。」としています。独自ルールは規約違反ではないですが、トラブルの元になるので推奨はしていないというのがメルカリ事務局のスタンスといえます(出典:mercari「メルカリガイド」)。

 ただ出品者の独自ルールに従わないと、取引ができなかったり、マイナス評価をつけられたりする可能性もゼロではありません。そのためメルカリでは、独自ルールに即して取引をしているユーザーも少なくありません。

 しかし万が一トラブルが起きた場合、メルカリ事務局の介入は難しくなってしまうと思われるので、取引前にきちんと判断することが大切です。

メルカリの謎ルール1:「即購入禁止」

 メルカリの謎ルール1つ目は、「即購入禁止」です。言い方を変えると「コメントしてから購入」で、要するに出品者に購入意思を伝えて、出品者からの許可を得てから買うということです。

フォト Ivan Samkov/pexels.com

 メルカリユーザーの間ではよく使われるルールですが、そもそもメルカリの仕組みから考えると謎のルールなのです。メルカリは提示価格ですぐに購入手続きができるシステムなので、本来であれば出品者の許可は必要ありません。むしろ出品した時点で「購入してください」とアピールしているようなものなので、出品者が「私の許可を得てから買ってください」というのは、おかしなことなのです。

 ではなぜ出品者が「即購入禁止」にするのかというと、購入者を選びたいからです。例えば、評価が悪かったり転売される可能性があったりすると、出品者は購入されないようにする場合があります。また、「ラクマ」や「PayPayフリマ」など他のフリマアプリに同じ商品を出品している場合もあり、商品が他で売れていないことを確認するために一度連絡をしてもらうのです。すでに他のフリマアプリで売れていた場合、メルカリで購入されてしまうとキャンセルすることになってしまいます。ただし、他のフリマアプリに同じ商品を同時に出品するのは、メルカリの規約違反になります。

メルカリの謎ルール2:「プロフィールに書かれてある番号を書いて下さい」

 アカウント名や商品説明に「プロフ必読」と書かれていることがあります。「購入前にプロフィールをちゃんと読んで下さい」ということです。メルカリのユーザー、特に購入しようとする人は出品者のプロフィールを読みますが、中にはあまり読まずに購入してしまう人がいます。それを嫌う出品者が編み出したのが「購入前にプロフィールに書かれてある番号を書いてコメントをして下さい」というルールです。

フォト Adrienn/pexels.com

 プロフィールの下に数字や記号などが記載されているので、コメントする際にそれも一緒に記入します。この数字や記号があることで、プロフィールを最後まで読んだことが分かるというわけです。

 おそらく出品者は、プロフィールを読まずに購入したユーザーと過去にトラブルがあったのでしょう。それを防ぐために、このような独自ルールを設けているのだと思われます。

メルカリの謎ルール3:「いいね! 禁止」

 気になる商品に「いいね!」をすると、一括で管理ができたり、商品の動きが分かったりして便利なのですが、それを嫌う出品者がいます。「いいね!」が多いのに、購入されずにイライラした経験があるのでしょう。「いいね! 禁止」は、購入意思がないなら「いいね!」はしないでくださいという、強い意思表示です。

フォト Andrea Piacquadio/pexels.com

 でも、購入を検討しているユーザーからすると「え?」と思ってしまうルールではないでしょうか。他の商品と比較・検討をしたり、もう少し考えたりしたい時のための「いいね!」だからです。ただ「いいね!」をすると怒って商品を削除してしまう出品者もいます。

メルカリの謎ルール4:「3N」

 「3N」というのは、「ノークレーム(NC)」「ノーリターン(NR)」「ノーキャンセル(NC)」の3つの「N」から付けられた言葉です。出品者が「3N」と書いているということは、購入者はクレーム、リターン(返品)、キャンセルができないことになります。

フォト Pixabay/pexels.com

 しかし、このような出品者の「3N」というルールは、メルカリの「禁止されている行為」に該当します。出品者の方がルール違反をしていることになるのです(出典:mercari「メルカリガイド」)。

 これを書いている時点で、出品者がメルカリガイドを読んでいないことが明白です。また、3Nにするのは商品に自信がないからとも考えられるので、このような商品は購入を避けた方がよいでしょう。まずは出品者がメルカリのルールに従ってください、と思ってしまうような謎ルールです。

 メルカリには多くのユーザーがいて、それぞれが独自の考えをもっています。トラブル防止のためにオリジナルのルールを作ることもありますが、メルカリの公式ルールに反する独自ルールは問題です。まずは公式ルールを確認することが、メルカリを上手に利用する第一歩といえます。

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