パソコンで絵を描いたり、画像を編集したりする際に便利な「ペンタブレット」。”ペンタブ”というと10万円前後の高価なものをイメージする方も多いと思います。しかし、中には5000円前後で手に入るエントリーモデルも存在します。
今回は、初心者も手を出しやすい「お手頃なペンタブレット」をピックアップしました。価格が安くても筆圧検知レベルに優れているモデルもあり、腕前次第では質の高いイラストを描くことも可能です。
これからデジタルアートに挑戦したい方や、ファンアートに興味がある方は、まずお手頃なペンタブレットから使い始めてみるのはいかがでしょうか?
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
ペンタブレットには、ディスプレイを見ながら描く「板タブレット」タイプ(通称"板タブ")と、液晶の上に直接描きこむ「液晶タブレット」タイプ(通称"液タブ")があります。
描きやすさを優先するなら、液タブがおすすめです。液タブの場合、タブレットに表示された画面に直接線を描き込んでいきます。紙の上に絵を描くような感覚で使用でき、これまでアナログで描いていて初めてデジタルに挑戦するという方でも使いやすいのが特徴です。
ただし、3万円台からの価格の高いモデルが多く、いざ購入するとなるとハードルが高いかもしれません。
一方、価格の安さを優先するなら、板タブがおすすめです。液晶なしのタイプなので、手元で描いたものはパソコンなど接続している他のモニターでチェックすることになります。手元ではなくモニターを見ながらの作業になるので、最初は戸惑うかもしれません。
とはいえ、使い続ければ慣れていきますし、なにより1万円以下の価格の安いモデルも多数出ており、手に入れやすいのもうれしいポイントです。
ペンタブレットは、パソコンやスマホに接続して使うツールなので、接続予定の端末に対応しているかどうかは大切なチェックポイントになります。ほとんどの製品がMacやWindowsに対応しているため、パソコンであれば基本的に問題なく使えます。
ただし、OSが古過ぎると動かないこともありますし、パソコンのスペックが低過ぎて遅延が起きてしまうこともあります。パソコンで作業する場合でも、念のために対応OSや推奨スペック等について、あらかじめ確認しておきましょう。
また、スマホで作業するという方もいるでしょう。しかし、スマホに対応している製品は数が限られており、特にiPhoneで使えるものはほとんどありません。
Android端末対応のモデルも少数なので、スマホに接続する前提で考えている方は、購入前に必ず対応情報をチェックしておいてくださいね。
ペンタブレットを選ぶ際は、「筆圧検知レベル」にも注目しましょう。筆圧検知レベルとは、ペンタブレットが何段階で筆圧を検知できるかという指標です。筆圧検知レベルには「2048」「4098」「8192」などがあり、数字が大きくなるほど繊細に描くことができます。
最高レベルの8192段階になると、微妙な筆圧の変化を検知して、濃淡のしっかりある本格的な表現が可能です。また、ペンの傾きを検知してくれる「傾き検知」を搭載しているペンタブレットであれば、線の幅を自在に操ることができ、表現の幅がさらに広がります。
XP-Penの「ペンタブ StarG640」は、Windows7/8/10、Mac10.10以降に対応したペンタブレット。利き手に関係なく使いやすいフラットな形状で、利き手に合わせて右手モード・左手モードの設定を切り替えることもできます。
サイズは約190(横)×約162(縦)mmで、厚さが約2mmというコンパクトモデルなので楽に持ち運べます。筆圧検知レベルは「8192」なので、濃淡のある繊細な表現が可能です。
20本の替え芯が付属するため、筆圧が強めの方でも安心して使えます。公式ストアでの販売価格は4590円(税込み、以下同)です。
ワコムの「One by Wacom Medium CTL-672/K0-C」は、エントリーモデルの板タブレット。Windows7以降、Mac10.10以降、Chromebook等に対応しています。複雑な操作が必要ないシンプルなモデルで、初心者でも手を出しやすい価格である点も特徴的です。
サイズは約277(横)×約189(縦)mmのモデルで、小さ過ぎず大き過ぎない扱いやすいサイズ感です。筆圧検知レベルは「2048」とそこまで高くなく、初めてデジタルアートをする方向けのモデルと言えます。公式ストアでの販売価格は8800円です。
HUIONの「ペンタブレット HS64」は、Windows7以降やMac10.12以降、Linux、Android6.0以降に対応したモデル。Android端末に接続できるので、スマホの画面を見ながら作業することも可能。外出先で作業したい方にピッタリです。
重さは約232g、サイズは約200(横)×約166(縦)mmで、持ち運びやすいモデルです。利き手にかかわらず使いやすい設計になっています。タブレットの隅には、ショートカットキーが4個付いており、うまく使えば作業効率をアップさせることができます。
筆圧検知レベルは「8192」で、濃淡を繊細に表現します。スタイラスペンは約13gと軽量で持ちやすく、ボタンで消しゴムの切り替え等の操作が行えます。公式ストアでの販売価格は3999円です。
RAYWOODの「筆や写楽 ペンタブレット TSUKISHIRO」は、Windows7/8/10、Mac10.12以降、Android6.0以降に対応したモデル。パソコンはもちろん、Android端末にも接続できるので、外出先で作業するときにも役立ちます。
サイズは約200(横)×約166(縦)×約7(厚さ)mmとコンパクト、重さも約246gと軽量なのでかばん等に入れて手軽に持ち運べます。筆圧検知レベルは「8192」なので、微妙なタッチの違いも表現できます。
4個のショートカットキーを搭載しており、作業の効率化に役立ちます。スタイラスペンは重さが約11gと軽量、消しゴムや右クリックなどのショートカットボタンも付いています。
その他、ペン用ストラップや替え芯8本などが付属します。公式ストアでの販売価格は5430円です。
XP-Penの「Deco MW ペンタブレット」は、Windows7以降、Mac10.10以降、Android6.0以降、iOS12.0以降、iPad13.1以降など、幅広いOSに対応したモデル。Android端末だけでなくiPhoneでも使用でき、スマホにつないでどこでも作業できます。
サイズは約259.8(横)×約157.9(縦)×約8.8(厚さ)mmで、重さは約311gです。Bluetooth接続に対応しており、ケーブルなしでパソコンやスマホなどに手軽に接続できます。
8個のショートカットキーを搭載しており、必要な機能を自分が使いやすいように自由に割り当てられます。筆圧検知レベルは「8192」の最高レベルで、60度傾き検知機能も付いており、濃淡や線の幅の違いなど細かな表現に対応しています。公式ストアでの販売価格は8480円です。
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