誰しも一度は食べたことのある「カップヌードル」。身近にあるちょっとした食材を“ちょい足し”するだけでさらにおいしく、栄養価もアップできるのをご存知ですか? 実はカップヌードルのちょい足しは、日清食品の公式サイトでもおすすめされている食べ方なのです。
そこで今回は、カップヌードルのちょい足しのコツや、筆者が実際に食べて検証したおすすめレシピを5つ紹介します。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
「栄養学・食品科学」の分野で修士号をとり、お米会社で働いていた“食いしん坊ライター”。大好きなものはドーナツと餃子とビール! 食への探究心とこれまで培った専門知識を生かし、カラダとココロにうれしいヘルシー食から、ジャンキーなものまで、幅広い食を提案します。
お湯を入れて3分、手軽においしく食べられるカップヌードルは、発売から50年以上経った今でも大人気。とくに、在宅ワークが増えてからよく食べるようになった人も多いのではないでしょうか。しかし「カップヌードルだけではちょっと物足りない」「すぐお腹が空いてしまう」という声も。そんな人には、1〜2種類の食品をカップヌードルの上に乗せるちょい足しがおすすめです。ちょい足しによってボリュームが増してかむ回数が増え、風味も豊かになるため、満足感を上げられます。
また、ショッピングサイトなどでカップヌードルを箱買いしている人にもおすすめです。「同じ味を食べ続けて飽きてしまった」という時には、“味変”にチャレンジしてみましょう!
カップヌードルのちょい足しには、不足しがちな栄養を補い、栄養バランスを改善できるメリットも。カップ麺は一般的に脂質や塩分が多く、ビタミンや食物繊維が少ないという特徴があります。脂質が多く、食物繊維の少ない食事を続けると腸内環境の悪化や生活習慣病の恐れも。また塩分過多やビタミンが不足していると、疲れやすさなどにもつながります。
そこでおすすめなのが、納豆をはじめとした発酵食品や、野菜のちょい足しです。1食あたりの脂質や塩分割合を下げつつビタミンや食物繊維を補うことができ、栄養バランスを整えられます。
便利なちょい足しですが、「包丁で切る作業や、洗い物が増えるのは困る」という人も多いのではないでしょうか。とくに、忙しい時にはなるべく時間と手間をかけずにおいしい食事を堪能したいですよね。
そんなときには、乾燥野菜やチューブの薬味を有効活用しましょう。手に入りやすい「乾燥わかめ」や「しょうがチューブ」、「にんにくチューブ」は、カップヌードルのスープと相性抜群! 調理器具を使わずに、手軽に栄養と風味を追加できます。仕事や育児で忙しい人はもちろん、料理が苦手な人にもおすすめです。
今回は、筆者が5つのちょい足しアレンジに挑戦! 簡単な作り方や、実際に食べてみた感想を紹介します。気になったものは、ぜひ試してみてくださいね。
最もポピュラーな「カップヌードル」に、日本の伝統食である梅干しをプラス! 実は、レシピサイトなどでも人気を集めているアレンジです。梅干しはクエン酸やカルシウムなどのミネラルが豊富で、殺菌作用があるともいわれている栄養価の高い食品。その梅干しを、内側の線までお湯を入れたカップヌードルに“ポン!”と入れ、3分待てば完成です。
今回は大粒の南高梅を入れてみました。見た目はまるで日の丸弁当のよう。梅干しを箸で砕き、麺やスープと絡めていただきます。食べてみると、スープのしょうゆ味と梅干しの酸味が合わさっておいしい! 酸辣湯(サンラータン)麺のようなさっぱりとした味わいで、食欲がなくてもサラッと食べられそうです。
ロングセラーの「シーフード」に、キムチとのりをちょい足しし、韓国風にアレンジしてみました。発酵食品であるキムチには、乳酸菌やカプサイシンが豊富。さらに、キムチとのりには食物繊維も多く含まれているため、腸内環境の改善も期待できます。
作り方はとても簡単! お湯を入れた「シーフード」に、キムチとのりを乗せるだけで完成です。今回は、ラーメンのようにのりを盛り付けてみました。
実食してみると、シーフードの甘みとキムチの辛味の相性が抜群! キムチの酸味はスープに溶けてまろやかになり、海鮮チゲのような風味が感じられました。のりをスープにひたしてみると、ほんのり磯の香りが感じられてなんともぜいたくな味わいに。今回はおにぎり用の焼きのりを使いましたが、韓国のりや味付けのりなど、風味が豊かなものを入れるのもおすすめです。
野菜のうまみが染み込み、とろっとしたスープが特徴の「カレー」に、納豆をちょい足ししました。大豆を発酵させてつくる納豆には、タンパク質が豊富に含まれています。さらに大豆は、脂質代謝に良い影響を与えるビタミンB2や、ミネラル、食物繊維なども豊富です。栄養価の高い納豆をちょい足しすると、どんな味になるのでしょうか?
今回は、普段通りカップにお湯を注いで3分待ったのち、付属のタレを入れた納豆を加えました。よくかき混ぜてから食べてみると、納豆の香りがほとんど消えているのに驚きます。一方、とろみがついたスープは、麺によく絡んでカレーの風味がより感じられるように。ボリュームアップするので、食べ応え満点です。
「味噌」は、日本で一番売れている(出典:日清食品)みそ味のカップ麺。ここに、チューブのにんにくと、ホウレンソウをちょい足し! ホウレンソウは、1分ほど下ゆでし、アク抜きをしたものを使いました。アリシンが豊富なにんにくは、疲労回復や滋養強壮(じようきょうそう)に良いとされています。また、ホウレンソウは鉄分やビタミンCが豊富で、女性にもおすすめの食材です。
ふたを開けると、食欲をそそるみそとにんにくの香りがフワッと漂います。よく混ぜていただくと、にんにくが溶けたスープはコクが増して豊かな味わいに! ホウレンソウのシャキシャキ感を楽しめるので、食べ応えも増します。
食べ進めていくうちに、ホウレンソウにスープが染み込んでしんなり。口に入れると、ジュワッとスープが飛び出して幸せな気持ちになります。
酸味と甘味のあるトマトスープに、ピリッとした辛さが溶け合った「チリトマト」。今回は、温玉とチーズをちょい足しして、よりマイルドな味を目指しました。卵はアミノ酸をバランスよく含んでおり、良質なタンパク質といわれています。また、チーズはカルシウムのほか、皮膚を健康に保つビタミンAが豊富に含まれています。
チリトマトにお湯を入れてからチーズを加え、3分待ったのちに温玉をちょい足ししました。ツヤツヤの見た目でぜいたくな気持ちになります。
温玉を割り、黄身とチーズを麺に絡めて食べてみると、角の取れたまろやかな味わいに驚きます。温玉を加えて少し味が薄くなるかと思いきや、チーズの塩味が補うため、物足りなさを感じません。卵やチーズが溶けて少し濁ったスープは、辛味が抑えられ、トマトの甘味が引き立っています。辛いのが苦手な人にもおすすめです。
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