関東近郊には、日常を忘れさせてくれる魅力的な山々が点在しており、車がなくてもアクセスしやすいスポットもたくさんあります。
そこで今回は関東からも気軽に行けて、初心者からベテランまで楽しめる、「非日常を体験できる日本百名山」を4つ厳選しました。壮大な景色や新鮮な空気を堪能してみませんか?
フリーランスのライター・編集者。元アウトドアショップ店員。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。自身の山体験や、店員時代の接客経験を生かし、リアルで深い内容を発信!リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
那須岳は栃木県最北端に位置する関東を代表する活火山で、主峰の茶臼岳は標高約1915m。白い噴煙を上げるこの山は、登頂すると360度の壮大な景色が広がり、まるで異世界に飛び込んだような非日常的な体験ができます。
初心者から経験者まで楽しめる登山ルートが整備されているのもうれしいポイント。体力に自信がない人は、茶臼岳の9合目まで運んでくれるロープウェイを利用するとよいでしょう。ただしロープウェイを利用する場合でも、不安定な道や急な天候の変化、寒さに備えて、ハイキングシューズやレインウェアを用意しておくことをおすすめします。
東京などの首都圏からは、東北新幹線やバス、ロープウェイなどを利用して登山口まで行けるため、車がない人でもアクセスしやすいです。那須高原での観光や温泉と合わせて旅を楽しむのもよいですね。
茨城県に位置する筑波山は標高877m(女体山)で、日本百名山の中で最も低い山。とはいえ、江戸時代には「東の筑波、西の富士」と評されるほど、美しい双峰の姿が特徴的です。
首都圏からのアクセスも良好で、秋葉原駅からつくばエクスプレスとシャトルバスを利用し、登山口まで約90分。週末の日帰り山旅にぴったりです。
筑波山には多くの登山コースがあり、何度訪れても新鮮な気持ちで登れるのが魅力。その中でも「おたつ石コース」や「白雲橋コース」は奇岩を巡りながら歩けるため、歴史や自然が好きな人におすすめです。
隠れ家のような岩屋や、屏風(びょうぶ)や大仏のように見える岩が点在し、古くから伝わる名前や言い伝えが訪れる者の想像力をかき立てます。山頂からは関東平野が一望できるのもポイント。特に女体山の頂からの眺めは、空を飛んでいるかのようなスリル満点の感覚を味わえます。
四阿山(あずまやさん)は、長野県と群馬県にまたがる標高2354mの日本百名山。山名は山の形があずまや(四阿)の屋根に似ていることから名付けられたとされています。古くから霊山としても親しまれ、山頂には二つの祠(ほこら)があります。
浅間山や志賀高原の山々、田代湖や高原の畑が一望でき、北アルプスや八ヶ岳、南アルプス、富士山までの壮大な景観が楽しめます。
みなかみ町から嬬恋村に至る「ぐんま県境稜線トレイル」の一部でもあり、雄大な稜線歩きができるのも魅力。青々とした草原に一本の道が伸びる様子は秘境に来たかのようで、幻想的な山歩きが満喫できます。
ふもとの嬬恋村でのキャンプや観光と合わせるのもおすすめ。空気がきれいで涼やかな高原地帯で、思いっきりリフレッシュしてはいかがでしょう。
大菩薩嶺は、山梨県と東京都、埼玉県の境界にある秩父多摩甲斐国立公園内に位置する標高2057mの山。季節に関わらず、初心者でも歩きやすいことで知られており、特に上日川峠からスタートする3時間程度の周回コースは、山の美しさを気軽に体験できる人気のルートです。
大菩薩嶺の山頂自体は森の中にあり、山頂の展望は限られていますが、大菩薩峠からは、富士山や南アルプス、さらに大菩薩湖までの雄大な景色が望めます。
周辺には多くの山小屋や茶屋があるのも魅力。ロッジ長兵衛や福ちゃん荘などの施設は登山の起点や休憩に便利です。また介山荘や富士見山荘では、甲府盆地の夜景や星空観察を楽しめます。これらの宿泊施設は、本格的な夏山シーズン前に山小屋泊での登山に挑戦してみたい人にもぴったりです。
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