天候に関係なく、いつでも素早く衣類を乾かすことができる「衣類乾燥機」。家族が多いと、ハンガーや洗濯ばさみに洗濯物をセットする作業で時間が取られてしまいますよね。衣類乾燥機があれば、洗濯物を入れたら、ボタンを押して待つだけなので、家事の時短を実現できます。
また、これから暖かくなると花粉が気になる人もいるでしょう。衣類乾燥機なら、外干しする必要がないため、花粉の付着を防ぐことができます。
とはいえ、厚手のものや、衣類の脇や襟など乾きにくいところまで、しっかり乾かせるのか、不安な部分はあると思います。そこで今回は、衣類乾燥機を選ぶ際のポイントを解説し、その上でおすすめの製品を紹介します。
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
衣類乾燥機は、主に「ガス式」と「電気式」の2種類に分けられます。乾燥スピードを求めるなら、ガス式がおすすめです。ガス式は、都市ガスやプロパンガスを使い、約80〜約100度の温度で、一気に乾かしていくタイプ。
コインランドリーで、良く設置されているのはこのタイプです。次に紹介する電気式よりも、3倍くらい早く乾きます。場合によっては、40分ほどで終えることも可能です。湿り気の少ないカラッとした上質な仕上がりになるのもうれしいポイントです。
ただし、ガス栓や湿気を逃がすための穴を確保する必要があります。これらが備わっていない場合は、工事が必要になるので注意が必要です。初期費用として工事費が掛かるのと、工事を行う場合は賃貸や集合住宅での使用が難しいというデメリットがあります。
手軽に設置したいなら、「電気式」が良いでしょう。電気式なら、コンセントにつなぎ、排水ホースを取り付ければ使えるので、基本的に工事は不要です。コンセントと排水口が近くにあれば良いので、戸建てはもちろん、集合住宅でも使用できます。
ガス式に比べて価格もリーズナブルなものが多いので、費用を抑えたい人にもピッタリです。中には、一人暮らしで使いやすいコンパクトサイズのモデルも存在します。
ただし、ガス式よりも乾燥には時間が掛かります。1回の乾燥で3時間近く掛かることも珍しくありません。また、高級機は別ですが、格安機になると仕上がりにムラが出やすく、湿り気が残っていることもあります。
衣類乾燥機を選ぶ際は、1回当たりの乾燥容量も確認しておきましょう。洗濯物の量は、1人当たり1日約1.5kgと言われています。
家族4人で生活している場合は、単純計算で1日約6kgの洗濯物が出ることになります。この場合、一度で乾燥させたいなら、最低でも乾燥容量6kg以上の製品を選ぶ必要があります。洗濯物が多くなるケースも考えて、「+1〜2kg」程度のモデルを選ぶのがおすすめです。
ただし、容量が大きくなると、その分スペースを大きく取られることになります。設置スペースや搬入に必要な幅についても、あわせてチェックしておきましょう。
搬入時に玄関や廊下、階段、エレベーター等に収まらないと、製品に傷が付くかもしれません。安全に運ぶには、ギリギリではなく最低でも周囲に10cm以上の幅を確保する必要があります。
また、乾燥機を設置する際は、左右、後方、上方に一定のスペースを設けることが求められます。ピッタリだと使用不可となる可能性があるので、乾燥機の周囲にどの程度の幅を作らなければならないのか事前に確認しておきましょう。
パナソニックの「電気衣類乾燥機 NH-D503」は、乾燥容量約5kgの衣類乾燥機。電気式の製品で、「ツイン温風」によって衣類を素早く乾燥させます。静音設計なので夜中に使っても、それほど気になりません。
標準コースから始まり、ワイシャツコース、ふとん・毛布コース、厚物コースなど、乾燥させる対象に合わせて、さまざまなコースが用意されています。コースを選んでスタートボタンを押すだけなので、操作も簡単です。ジーンズなど厚手の衣類もしっかり乾かせます。
「約75度除菌コース」を使えば、衣類の清潔さを保つことができますし、生乾き臭を防ぐ効果も期待できます。なお、ドア開閉方向は、左右の使いやすい方向に変更することが可能です。
モルスの「Morus Zero 超小型衣類乾燥機」は、乾燥容量約1.5kgの小型モデル。本体サイズは約41(幅)×約53(高さ)×約49(奥行き)cmで、重量も約13kgと軽量なので、手軽に設置できます。工事不要なので、届いたらすぐに使用可能です。
スペースを取らないため、洗濯物の少ない一人暮らしの人にピッタリの製品です。Tシャツ1枚を約15〜30分で乾かす、優れた乾燥技術が採用されています。素早く乾かせるので、生乾きが気になる衣類だけサッと乾燥させることも可能です。
衣類の乾燥状態を検知して自動停止する「スマートコース」、温風で生乾き臭を除去する「リフレッシュコース」、衣類の清潔さを保つ「除菌コース」など、多彩なコースを搭載。シャツコースやシルクコース、靴コースなど、素材別のコースも用意されています。
日立の「衣類乾燥機 DE-N60WV-W」は、乾燥容量約6kgの比較的大きなモデル。乾燥させる衣類によって、ヒーターを使った乾燥とヒーターなしの風乾燥を使い分けることができます。傷みやすい素材を扱うときは、風乾燥のコースが便利です。
その他、標準コース、除菌コース、干す前コースの3種類のコースが用意されています。衣類のふんわり感を出す「ふんわりガード」や、生乾きを防ぐ「仕上げコース」など、仕上がりの質を上げてくれる機能も付いています。
本体サイズは、約63(幅)×約67(高さ)×約51.6(奥行き)cmのモデルです。設置する場合は、背面、左右、天井との間に4.5cm以上のスペースを設ける必要があります。
リンナイの「ガス衣類乾燥機 RDT-31S」は、ガス式のスピード乾燥に対応したモデル。素早く乾かせて、カラッとした上質な仕上がりを実現できる優れものです。コースを選択してボタンを押したら、乾燥終了のブザーが鳴るまで待つだけと、操作も簡単です。
肌着やシャツを素早く乾燥させる「標準コース」をはじめ、ジーンズなど厚手の乾きにくいものに対応した「厚物コース」、傷みやすい素材を扱う「デリケートコース」など、多彩なコースが用意されています。設定の手間を省きながらも、素材に合った乾燥が行えます。
5〜90分の間で、自分でタイマー設定することも可能。扉は左右どちらでも開けやすい方に変更できます。乾燥容量は3kgで、本体サイズは約55(幅)×約60.9(高さ)×約50.6(奥行き)cmです。
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