「おうち時間」の拡大によって、楽器演奏などの趣味を広げる方が増えてきました。音楽の趣味をワンランクアップさせるべく、「DTM(デスクトップミュージック/Desktop Music)」を始めたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回はDTMを始めるにあたって、入力の要となる「MIDIキーボード」の概要とおすすめ製品を紹介します。
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
現在のDTMでは、音楽を打ち込んでデータ化する「シーケンスソフト」と複数の楽器や音声を多重録音する「MTR」をパソコン1台で実現できる「DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション/Digital Audio Workstation)」を使用するのが主流です。
DAWは、デジタルで音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業ができるように構成された一体型のシステムで、主にパソコンのソフトウェアとして提供されています。ギターやボーカルなどのアナログ音源を組み合わせるには別途「オーディオインターフェイス」という機器などが欲しいところですが、パソコンとDAWさえあればとりあえずはDTMを始められます。
DAWを中心とした音楽制作において、スムーズな入力を実現し、効率化してくれるのが「MIDIコントローラ」です。MIDIコントローラにはいくつかのタイプが存在しますが、中でももっともポピュラーなものが鍵盤型の「MIDIキーボード」です。鍵盤を使うことで直感的な入力が可能です。
MIDIキーボードは鍵盤数が少ないものが持ち運びに便利で場所も取らないためにポピュラーですが、ピアノなどの鍵盤楽器が得意な方であれば、楽器と同じ感覚でスムーズに打ち込みができる鍵盤数が多いものを選ぶのもいいでしょう。
シンセサイザーやデジタルピアノなど電子楽器を製造・販売している国内メーカー「KORG(コルグ)」の、USBケーブルで接続するだけですぐに使えるキーボードコントローラーです。特徴的なセパレートタイプのキーヘッドを採用しており、隣のキーをミスタッチしてしまうことを防ぎます。
キー数は最小限ですが、オクターブ・シフト・ボタンによりUP/DOWNそれぞれ4段階にシフト。キー・トランスポーズ機能と組み合わせて、MIDI規格上の音域を全てカバーします。また演奏の表現力を高めるのに欠かせないピッチ・ベンド・ボタンやモジュレーション・ボタン、ピアノやエレピの演奏には欠かせないサスティン・ボタンも搭載しています。
ネットショップの実売価格は5400円前後〜(税込、以下同)。すぐに音楽制作を始められる豊富なソフトウェアが同梱されています。本体カラーはホワイトとブラックの2色が用意されています。
DTM向け音楽機材を展開する米国のブランド「M-Audio」の製品。ビギナーからプロフェッショナルまで使える、シンプルな設計のMIDIコントローラーです。USBバスパワーで動作するため、パソコンなどと接続して音源ソフトを起動すれば、すぐに使えます。
薄型ベロシティ対応の32鍵盤を搭載し、自然なタッチで演奏のニュアンスを拾い上げます。ベロシティ(音の強弱)のカーブを選択することができ、様々な演奏スタイルに対応します。オクターブアップ/ダウンボタンで音域を広くカバーし、ピッチベンド/モジュレーションボタン、サスティンボタンで表現の幅も広げています。
ネットショップの実売価格は6000円前後〜。こちらのミニタイプのほか、49鍵、61鍵、さらに88鍵のフルキーボードタイプまでラインアップされており、用途や好みに応じて選べます。
フランスの電子楽器メーカー、ArturiaのMIDIキーボード。演奏はもちろん、堅牢なノブやパッドによる音色エディットなど、様々なコントロールができます。
25鍵ベロシティ・センス付きスリム・キーボード、2バンク×8個のベロシティ&プレッシャー・センス付きパッド(RGBバックライト付き)、2個の静電容量式タッチ・センサー(ピッチ・ベンド、モジュレーション・ホイール)などを搭載。USBバスパワー対応で、USB/MIDIクラス・コンプリアントによりドライバーは不要となっています。
ネットショップの実売価格は1万1000円前後〜。DAWソフトの「Ableton Live Lite」、ピアノ音源の「UVI Grand Piano」、様々な楽器のソフト音源「Arturia Analog Lab Intro」といったソフトウェアがバンドルされています。
日本の大手電子楽器メーカー、Roland(ローランド)のMIDIキーボード・コントローラー。直感的なリアルタイム・コントロールを可能にする45系統の操作子のほか、各種情報を確認しやすい液晶ディスプレイを搭載しています。
ローランド製シンセサイザー直系の高性能鍵盤を搭載。垂直方向のねじれや横ブレの除去、キー・ノイズの軽減など、演奏性のクオリティ・アップを追求した設計で、高い演奏表現力を実現。また、シンセの音色変化やビブラート・コントロールなどが可能なアフタータッチ機能を装備、より表現力豊かな演奏が可能です。
ネットショップの実売価格は2万5000円前後〜。こちらの32鍵タイプのほか、49鍵、61鍵のモデルも用意されています。音楽制作ソフト「Ableton Live Lite」のライセンスが付属しています。
旧赤井電機をルーツとする、AKAI Professionalのサンプラー「MPCシリーズ」の遺伝子を受け継いだモデル。繊細なタッチを正確に表現する25鍵MIDIキーボードコントローラーで、ビギナーからプロフェッショナルまで、幅広い制作環境に柔軟に対応します。
ピッチベンドやモジュレーションをコントロールできる4方向サムスティック、分解能/レンジ/モードを調整できるアルペジエーター機能を搭載。「MPC」譲りのノートリピート、フルレベル機能を備えた8つのベロシティ対応バックライト付パッドなども搭載します。
ネットショップの実売価格は1万円強〜。スターターキットとして1500種類のプリセットサウンド、独自のDAW「MPC Beats」、6つのバーチャル楽器などが付属しています。
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