「おうち時間」の拡大によって、楽器演奏などの趣味を広げる方が増えてきました。音楽の趣味をワンランクアップさせるべく、「DTM(デスクトップミュージック/Desktop Music)」を始めたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回はDTMでボーカルやギター、ベースなどのサウンドを取り込むための「オーディオインタフェース」の概要とおすすめ製品を紹介します。
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
現在のDTMでは、音楽を打ち込んでデータ化する「シーケンスソフト」と複数の楽器や音声を多重録音する「MTR」をパソコン1台で実現できる「DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション/Digital Audio Workstation)」を使用するのが主流です。
DAWは、デジタルで音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業ができるように構成された一体型のシステムで、主にパソコンのソフトウェアとして提供されています。DAWとパソコンがあればDTMを始められますが、ギターやボーカルなどの生音を組み合わせるには、別途「オーディオインターフェイス」という機器が必要です。
パソコンのLINE/MIC入力端子を使用すれば、音声自体の取り込みは可能です。しかし、高音質なサウンドでギター、ベースなどのアナログ楽器やボーカルの音声を取り込むには、オーディオインタフェースは必須アイテムと言えるでしょう。また、ボーカルに関してはオーディオインタフェースに加えて、ある程度品質の高いマイクも用意したいところです。
リーズナブルな価格で入手できる、ケーブルタイプのオーディオインタフェース。1万円を超える、本格的なオーディオインタフェースを用意するよりも、気軽にアナログ楽器をDTMに取り込むことができます。
DH-SHU30BKは、6.3mm径モノラル標準ジャックを搭載したギターやベースなどの電子楽器をパソコンに接続できます。豊かな中音域と抜けの良い高音域が特徴の、クセのない自然でバランスの良いサウンド特性を備えています。
DH-XLRU30BKは、XLRプラグを搭載したダイナミックマイクをパソコンに接続して簡単に音声を録音することができるマイクUSBケーブル。ダイナミックマイク専用(ファンタム電源供給非対応)です。
実売価格はそれぞれ2000円台前半から。ケーブル長が5mのモデルなども用意されています。
音楽用電子機器の開発・販売を手がける国内メーカー「ZOOM(ズーム)」の、コンパクトなオーディオインタフェース。ZOOMはマルチエフェクターなどの老舗で、リーズナブルな価格で扱いやすい製品を投入していることで定評があります。
Windows/Mac/iOS/Android搭載の各種デバイスに対応、いつでもどこでも最高24ビット/96kHzの音質で、手軽に録音とライブ配信が楽しめます。
XLR/TRSコンボ入力に加え、音楽プレイヤーなどを接続して録音/配信に利用できるステレオミニ仕様のLINE IN端子を装備。また、ステレオL/RのTRSフォーン出力と、ステレオミニのヘッドフォン出力も搭載しています。ループバック、ダイレクトモニターなど、すべての設定は本体上のハードウェアスイッチのON/OFF操作で完結できます。
実売価格は1万2000円前後から。
音響機器の伝説的エンジニア、ルパート・ニーヴ氏が英国で創業したメーカー「Focusrite」。同社のオーディオインタフェース「Scarlett」シリーズで最もコンパクトなモデルです。
サンプリング周波数192kHz、量子化ビット数24ビットに対応、進化したScarlett 3rd Genマイクプリアンプにより音質向上を実現しています。FOCUSRITEサウンドの代名詞である「ISA」プリアンプの音質をモデリングする「AIRモード」も搭載、オープンでクリスタルクリアなサウンドでの録音が可能です。
入出力はマイク入力×1、ライン/楽器入力×1、メインアウト(フォン)×2(RIGHT/LEFT)、ステレオヘッドフォンアウト×1となっています。
実売価格は2万1000円前後から。
DTM向けの音楽機材を開発する米国ブランド「M-Audio」の2チャンネルUSBオーディオインタフェース。コンパクトでシンプルなデザインに加え、16ビット/48kHzでの高解像度レコーディングを実現します。
電子ピアノやドラムマシンなどと、ギター/ベースなどのダイレクト入力用に切り替え可能なLINE/インストゥルメント入力端子を搭載。外部電源アダプターを必要としないUSBバスパワー駆動で、レコーディングする場所を選びません。
MPC Beats、AIR Music Tech Electric、Bassline、TubeSynth、Revalver guitar ampといったソフトウェアが付属します。
実売価格は6000円前後から。
DAWソフト「Cubase」で有名なドイツのソフトメーカー「Steinberg(スタインバーグ)」のオーディオインタフェース。24ビット/192kHz対応で、DAWソフト「Cubase AI」が付属します。iPadとiPhoneで活用できる「CC(Class Compliant)」モードを搭載しています。
「SSP2」チップとドライバーによりローレイテンシーを実現、どんな録音環境でも安定した動作を望むことができます。ハードウェアモニタリングを搭載し、録音中もレイテンシーを気にせず演奏に集中できます。入力音とDAWのバランスもMIXノブで簡単に行えます。
MIDI IN/OUT端子を装備しており、MIDI入力デバイスや音源モジュール、サンプラーなども接続できます。
実売価格は1万6000円前後から。
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