北アルプス・白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)の中腹、標高2100m地点には「白馬鑓温泉」という秘湯が存在しているのをご存じですか? 山小屋の横に大きな露天風呂があり、朝日や雲海、日本アルプスの山々を眺めながら源泉掛け流しの温泉を楽しめるスポットです。片道4〜5時間の比較的歩きやすいコースなので、初心者〜中級者にもおすすめ。今回は、この白馬鑓温泉の魅力をレポートします。
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
白馬鑓温泉(はくばやりおんせん)は、長野県白馬村にある標高約2100mの山岳温泉で、白馬鑓ヶ岳の中腹にあります。その歴史は古く、江戸時代から愛されてきたスポットなのだとか。
山小屋の横には、10畳ほどの大きな露天風呂と内湯、足湯が並んでおり、源泉掛け流しのお湯を求めて、毎年多くの人でにぎわいます。山小屋で入浴料(大人1000円)を支払えば、誰でも入ることが可能。内湯は女性専用ですが、露天風呂は20〜21時以外は混浴。筆者は水着を着て楽しみました。
源泉掛け流しのお湯は、さらりとしていて無色透明です。温度は約43度と熱めで、登山で疲れた体にじんわりとしみわたる……。頑張って登ってきたからこそ得られる喜びを噛み締めます。
温泉での過ごし方は自由! 温まりながら缶ビールを飲んだり、浴槽のへりに腰掛けて仲間とおしゃべりしたりと、気づけば2時間ほど満喫していました。露天風呂からは、信越の山々や青空、雲海などが眺められ、のんびりした気持ちに。心が開放的になっているからか、周りにいた初対面のハイカーたちとも打ち解け、写真の撮り合いやおしゃべりを楽しめたのも良い思い出です。
露天風呂は基本的に24時間入れるので、夜には星空を、早朝には日の出を楽しみながら温泉に浸かれるのも魅力です。山小屋には電灯がほとんどなく真っ暗なので、晴れていれば満点の星空を眺めることができます。運が良ければ流れ星が見られるかも? また、色とりどりのテント越しに太陽がのぼり、空が明るくなる様子はとてもフォトジェニック。時間帯ごとに魅力がたっぷりあるので、筆者は滞在中に4回も露天風呂に入りました!
白馬鑓温泉小屋を含む北アルプスの高所は、真夏でも気温は10度前後。平地の冬のような気候のため、ポカポカの温泉はとてもありがたい存在です。寝る前に冷えた体や足先を温めれば、ぐっすりと眠れて疲労回復もバッチリ。さらに下山前に浸かれば筋肉がほぐれ、最後まで軽やかに山歩きを楽しむことができますよ! 魅力たっぷりの白馬鑓温泉を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.