日本百名山の1つに数えられる標高1977mの「谷川岳」。群馬県と新潟県の間にあり、都心からも行きやすいスポットながら、360度のパノラマ展望が楽しめます。また、ロープウェイなどを利用できるので初心者にもおすすめです!
今回は、筆者が「谷川岳」に訪れた際の感想をお伝えします。登ってみたいという人は、ぜひ参考にしてください。
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
「標高1977m」「日本百名山」というキーワードを聞くと「私にはまだ早い……」と気が引けてしまう人が多いのでは? しかし、谷川岳は心配しなくても大丈夫! 初心者でも挑戦しやすいのが魅力です。コースは初心者向きからベテラン向きまで複数用意されているので、自分のレベルに合わせて選べます。
例えば、中腹までロープウェイを使って一気に上る天神尾根コースは、2時間30分ほどで山頂に到着します。途中に鎖場やロープが張られたスポットがありますが、気をつけてゆっくり通過すれば問題なく通れ、登山経験が少ない人でも挑戦できます。
登った先の景色が何よりのご褒美! パアッと360度に開けていて高度感があり、思わず深呼吸したくなるような開放感に浸れます。緑豊かな手前の山から奥に向かって、うすい青に変わっていくグラデーションがとても美しく、思わず「きれい!」と叫んでしまいました。
群馬と新潟の県境にあるので、左には新潟の景色、右には群馬の景色というように、1度登っただけで、雰囲気の違う2つの絶景が1度に楽しめるお得なスポットでもあります。
2000mに満たない山ながら、3000m級のようなダイナミックな景色や生態系が見られるのも魅力。その理由は、谷川岳の森林限界(森林の生育が不可能となる境界)が低いためです。一般的な山では森林限界は2500m付近であり、そこまで登ってようやく高い木のない開けた景色や高山植物が見られます。一方谷川岳は、冬に雪が多く厳しい気候のため、森林限界が1500m付近。気軽に行けるのに、日本アルプスのような迫力のある景色が見られるため、「谷川岳に登ってから山にハマった」という人も少なくありません。
上の画像は、西黒尾根という、初心者向きの天神尾根の隣にあるスポットからの景色です。ゴツゴツとした岩や、その間に生息する高山植物、登山道の脇に生えるササなど、一般的に1000m前後の低山では見られないような風景を満喫できました。筆者が訪れたのは10月の紅葉時期で、赤や黄に染まる山肌も見応え抜群。夏はシラネアオイやリンドウ、コバイケイソウなどの高山植物が見られるので、お花が好きな人にもおすすめです。
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