昨今はスマートフォンの価格が高騰傾向にあり、何とかしてコストを抑える手段はないか――と苦慮している人も少なからずおられることでしょう。
そんな人にぜひチェックしてほしいのが、大手キャリアが扱う「認定中古品」です。
ここでは、キャリア認定中古スマホのAndroidスマートフォンにフォーカスし、4つのポイントでチェックしていきます。
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
NTTドコモ、au、ソフトバンクといった大手通信キャリアでは、「○○ Certified」と表記されるキャリアの認定中古スマホが販売されています。
例えば、NTTドコモでは「docomo Certified(ドコモ認定リユース品)」、auでは「au Certified」、ソフトバンクでは「SoftBank Certified」といった形です。
こういった表記の端末を選ぶことで、それぞれのオンラインショップなどで中古端末を比較的安価に入手できます。これらはApple自身が扱っている「認定整備済品」とは別物です。
こうしたキャリアの中古スマホは、主に端末購入補助プログラムなどで回収したスマホを整備した中古品だとされています。例えば、au Online Shopにおける表記では、以下のように説明されています。
“ご購入いただく端末はKDDIの下取りプログラムやアップグレードプログラムなどで回収したauスマートフォンをリユースした商品です。(新品ではありません)”(出典:au Online Shop「au Certified について注意事項」)
また製品の状態によって「A」「B」「C」などいくつかのグレードに分かれます。こうしたグレードによっても価格は変動します。
キャリア認定の中古端末を選択するメリットは、一括購入のような分かりやすい買い方をする際に、端末代金を比較的安価に抑えられることです。返却を前提とせずに運用したい人や、手持ち端末の故障後に一時的に使うための端末を探す場合は有力候補になるでしょう。
例えば、2021年夏に発売された「Xperia 1 III」の「docomo Certified」における執筆時点での価格を見てみると「A+」のグレードで8万4700円となっていました。
現行モデルの「Xperia 5 V(SO-53D)」の一括価格(15万1690円)や「Xperia 1 V(SO-51D)」の一括価格(21万8680円)と比べてみると、かなり安価であることが分かります。
デメリットとしては、供給が安定していないことが挙げられます。目当ての機種の、狙っているグレードの在庫がちょうどあるとは限りません。使用感などコンディションもさまざまですから、その時点の在庫の中から、候補を絞り込んでいくような買い方になるでしょう。
また取り扱われている端末が過去のモデルになるため、OSの更新などが保証されている期間が短くなりがちです。さらに「ACアダプタ」「USBケーブル」「イヤフォン」といった付属品は基本的に同梱されないため、購入前にしっかり認識しておきましょう。
端末の保証については、基本的に30日間の保証が付帯し、希望があれば有料の補償サービスにも加入できる――という形で展開されています。
例えばdocomo Certifiedだと「商品受け取りから30日間の間に不良があった場合、交換品を送付」という保証内容が備わっており「ケータイ補償サービス」(月額550円)への加入も可能です。
au Certifiedでは「30日間の無料交換保証」が付いており、有料の補償サービス(月額550円)で提供されています。SoftBank Certifiedでも、商品到着後30日以内の交換保証が備わっており「あんしん保証パックCerified」(月額550円)が提供されています。
なお、有料の補償サービスに加入している場合、端末の修理が必要になった時に、規定の料金で修理や交換端末の手配などのサービスを受けることができます。
ただし、キャリアによってサービスの詳細は異なるので、購入検討時に該当の保証サービスの内容を必ずチェックするようにしましょう。
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