Wi-Fi(無線LAN)の最新規格「Wi-Fi 7」が2023年12月の省令改正により日本国内で解禁され、市場にはWi-Fi 7対応をうたうWi-Fiルーターが続々と登場してきています。
通信速度の高速化など、ユーザーのメリットが多いWi-Fi 7。大手メーカーから発売された上位モデルの3製品をピックアップして紹介します。Wi-Fiルーターの新規購入や買い替えを検討される際の参考にしてみてください。
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バッファローが24年2月に発売したWi-Fi 7対応のフラグシップモデル「WXR18000BE10P」です。
国内メーカーとして初めて「Wi-Fi CERTIFIED 7」認証を取得するなど、意欲的に開発されたモデル。Wi-Fi 7を象徴する320MHzの通信帯域幅や、2.4GHz/5GHz/6GHzの3つの周波数帯域を同時に利用できるMLO(Multi-Link Operation)など、Wi-Fi 7ならではの機能をサポートし、最大通信速度(理論値)は11529Mbpsを誇ります。
フラッグシップモデルらしく機能性も充実。セキュリティ機能「ネット脅威ブロッカー2 プレミアム」(1年間の無料ライセンスが付属)や、同社のルーターを機種変更する際に設定項目を移行できる「スマート引越し」機能、ほかのWi-FiルーターやWi-Fi中継機とメッシュネットワークを構築するための「Wi-Fi EasyMesh」などをサポートしていることもポイントです。
実売価格は約6万5000円から。
ASUS JAPANが24年4月に発売したWi-Fi 7対応のゲーミングルーターが「ROG Rapture GT-BE98」です。こちらも320MHz帯域幅の通信をサポートし、6GHz帯の使用時の通信速度は最大11529Mbps(理論値)。ゲーミング向けのハイエンドモデルということもあり、実売価格は13万円台と、Wi-Fiルーターとしてはかなり高額です。
その分、ゲーミングを意識した特徴・機能が備っていることが見逃せません。ゲーム機の接続を優先できるLANポートや、モバイルゲームのパケット通信を優先的に処理するモードなどを搭載し、複数の通信が行われる環境でも安定したオンラインプレイがしやすくなることはメリットです。
複数のWi-Fiルーターを連携させて宅内のWi-Fiカバーを強化するメッシュネットワーク構築技術「AiMesh」に対応。セキュリティ機能として、トレンドマイクロの技術を活用した「AiProtection」を装備し、ネットワークと端末を外部の脅威から保護します。
ティーピーリンク(TP-Link)ジャパンが24年2月に発売した「Archer BE550」です。
本体はまるでタワー型パソコンのような外観をしており、10本のアンテナを内蔵しています。320MHz幅の利用が可能な6GHz帯を含む12ストリームをサポートし、6GHzでは最大11520Mbpsの通信速度に対応します。
2.5Gbps対応の有線LANポート×4/WANポート×1を備え、有線LAN環境のパワーアップも図れます。ネットワークセキュリティ対策機能やペアレンタルコントロールなどを備える「TP-Link HomeShield」機能をサポートし、メッシュネットワークは標準的な「Wi-Fi EasyMesh」と互換性があります。
実売価格は3万円前後から。
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