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新生活に備えてWi-Fiはどうする? 家庭用Wi-Fiルーターで見るべき10個のポイント【後編】

» 2024年04月02日 06時00分 公開
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 「Wi-Fiルーター」は現代の住宅には必須とも言える機器です。新居への引越しを検討したり、改めて自宅の通信環境を見直したりする時に、自宅のWi-Fiルーターをどう選ぶべきか悩む人は少なくないでしょう。

 高速な光回線を契約しても、目的に適した仕様のWi-Fiルーターを用意しなければ満足のいくパフォーマンスが出ないこともあります。

スマートフォン バッファロー「WNR-3000AX4/2SN」(出典:バッファロー

 ここでは家庭用のWi-Fiルーターを比較検討する際に、ポイントとなる10個の仕様について解説していきます

前編はこちら!

井上晃

井上晃

スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway

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家が広かったら「メッシュWi-Fi」も検討

 Wi-Fiルーターを1つだけ設置するケースでは、自宅が広かったり階層が多かったりすると電波が届きづらくなるエリアが生じることがあります。そんな場合に検討したいのが、中継機の設置やメッシュWi-Fiの利用です

スマートフォン メッシュWi-Fiを構築できるWi-Fiルーターが2台セットになったバッファロー「WNR-3000AX4/2SN」(出典:Amazon

 中継機を設置する場合は、通信可能なエリアを拡張することはできるものの、通信速度が犠牲になりがち。一方で「メッシュWi-Fi」に対応したWi-Fiルーターを複数台設置した場合は、通信速度を高速に保ったまま、広い範囲での通信網を構築できます

特定の用途を優先する「QoS」

 QoS(Quality of Service)とは、重要なアプリケーションやタスクなど特定の通信を優先する仕組みのことです。Wi-Fiルーターによっては、このQoSとして複数のモードを選択できるようになっています。

スマートフォン 端末の優先度を選択できる機能に対応するNEC「Aterm AM-AX4200D5」(出典:Amazon

 機能の詳細はメーカーごとに異なりますが、例えば「ゲームモード」にすると、ゲームの通信で使う通信が優先的に実行されるイメージです。設定によっては、Web会議やオンライン学習の通信を優先させることもできます。通信を優先させる端末が選べることもあります。

ゲストネットワーク

 Wi-Fiルーターに端末を接続すると、インターネットへの接続以外にも、同一ネットワーク内に存在する機器に対して悪意をもったアクセスが可能になるリスクがあります。

 友人や知人が訪れる機会が多いなら、訪問者向けのネットワーク環境を提供する「ゲストネットワーク」対応Wi-Fiルーターをおすすめします。自分や家族のWi-Fi機器とは別構成になるため、セキュリティ上のリスクを回避できます。

スマートフォン ゲスト用のSSIDを生成する「友だちWi-Fi」機能に対応するエレコム「WRC-X3000GS3-B」(出典:Amazon

 ゲストネットワーク機能を使うと、一時的に使える専用のSSIDとパスワードが生成されるので、それをゲストに知らせればOKです

LANケーブルの規格

 PCやゲーム機などの設置環境によっては、Wi-Fiルーターから直接ケーブルで有線接続することで安定した通信環境を構築しやすくなるかもしれません。

 この時に知っておきたい有線接続の通信規格が「イーサネット(Ethernet)」です

 このイーサネットには、細かい規格名称があるのですが、一般的には「ファスト・イーサネット(100Mbps)」、「ギガビット・イーサネット(1Gbps)」、「10ギガビット・イーサネット(10Gbps)」のように、対応する転送レートでの呼び方が浸透しているので、そのことを把握しておけば十分です。

 例えば、PCやWi-Fiルーターの仕様で「ギガビット・イーサネットに対応」と書かれていたら、そのPCやWi-Fiルーターのポートは有線通信で1Gbpsまでの通信速度が出せるということを意味します。

 さらに機器同士の接続に使うケーブルとしては、一般的に「RJ45」コネクタを利用した「ツイストペアケーブル」が利用されており、この総称として「LANケーブル」という呼び方が使われています。LANケーブルにも対応する通信速度があるので、規格をチェックしなくてはなりません。

 具体的には、LANケーブルが対応する「カテゴリ」の違いをチェックします。例えば、「カテゴリ5e」や「カテゴリ6」のLANケーブルは1Gbpsまで、「カテゴリ6A」「カテゴリ7」「カテゴリ7A」ならば10Gbpsまで対応するといった具合です。

スマートフォン LANケーブルのカテゴリと対応する最高通信速度

 つまり、Wi-FiルーターとPCなどのポートが「ギガビット・イーサネット」をサポートしている場合には、LANケーブルは「カテゴリ6」以上を選ぶと、通信速度の恩恵を大きくできるわけです。

縦置きと横置き

 Wi-Fiルーターには「縦置き」と「横置き」の2種類が存在します。広い部屋を確保しやすい海外向けの製品では、横置きのモデルが多い傾向があります。

 一方、部屋の広さが限られがちな日本市場では、縦置きにこだわって作られた製品が多い印象です。しかし、もちろん「縦置き・横置き両方に対応した製品」もあります。

 横置きならモニターやテレビの下の隙間にコンパクトに設置しやすいことなどもあり、一概にどちらが良いとは言えない部分でしょう。

スマートフォン 横置きにも対応するなど、部屋のなかに溶け込むデザインが意識されているアイ・オー・データ「WN-DAX4200GR」(出典:アイ・オー・データ

 ご自宅のWi-Fiルーターを設置しようと想定しているエリアのスペースを鑑みたうえで、Wi-Fiルーターがどのように設置できるのかも考えて、選択肢を絞ってみると良いでしょう。

前編はこちら!

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