さまざまなものやサービスが値上がりしている昨今、家計の助けになればと「ポイ活」をする人が増えています。中でも「楽天ポイント」は、ためやすく使いやすい代表的なポイントの1つです。
楽天ポイントがなかなかたまらないという人に向けて、FPが楽天ポイントを効率良くためる方法を紹介します。ちょっとした工夫でためやすくなるので、ぜひ試してみてください。
石倉博子
ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。
“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。大学では美学美術史と油絵を学び、文学と造形の学士を取得。しかし今は芸術とは程遠いお金の計算に情熱を燃やす人間になっている。伏線がきれいに回収された小説を読むのが好き。
楽天ポイントをお得に活用するために、楽天ポイントの仕組みをおさらいしておきましょう。
楽天ポイントは、楽天グループのさまざまなサービスを利用することでたまり、1ポイント1円として、楽天ポイントが使えるお店や楽天サービスなどで使うことができます。
ポイントには「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の2種類があり、有効期限が異なります。
「通常ポイント」の有効期限は、最後にポイントを獲得した月を含めた1年間ですが、期間内に1度でもポイントを獲得すれば有効期限は延長されます。そのため日常的に楽天サービスを利用している人は、通常ポイントの有効期限は気にしなくてもよいでしょう。
「期間限定ポイント」は特定のキャンペーンなどで付与されるポイントで、キャンペーンごとに有効期限が異なります。キャンペーンのルールを確認しておきましょう。なお、複数の期間限定ポイントを保有している場合は、有効期限の近いポイントから優先して使われます。
楽天ポイントがどのくらいたまっているのかを知るには、「楽天PointClub」のトップページおよびポイント実績ページで確認できます。
ポイントの進呈タイミングは利用サービスによって異なり、楽天市場では購入後の20日後、楽天カードの場合は1カ月分まとめて翌月15日に進呈されます。それまでは獲得予定ポイントとして表示され、進呈後に利用可能ポイントとなります。
ためた楽天ポイントを使って買い物をした場合にも楽天ポイントがたまるので、利用可能ポイントがあれば積極的に使っていくとよいでしょう。
楽天ポイントは、楽天市場や楽天ポイントが付く店舗などで買い物をすることでたまりますが、事前準備をしておくことでポイント付与率が上がり、効率良くポイントをためられます。
楽天カードは、通常の買い物で100円につき1ポイントがたまるクレジットカードです。楽天カードを使って楽天市場で買い物をすると、ポイント還元率が3%(楽天市場利用分1%+楽天カード通常分1%+楽天カード特典分1%)になります。
また、楽天カードには楽天ポイントカードの機能が付いているものもあります。この場合、街中の楽天ポイントカード加盟店において、楽天カードの裏面のバーコードを提示し、そのまま楽天カードで決済すれば、楽天ポイントカード分と楽天カード分のダブルでポイントがたまります。
楽天カードには、年会費無料の「楽天カード」のほか、年会費2200円(税込、以下同)の「楽天ゴールドカード」、年会費1万1000円の「楽天プレミアムカード」などがあります。楽天ゴールドカードは国内空港ラウンジが年間2回まで無料、楽天プレミアムカードは国内空港ラウンジが回数制限なしで無料、海外空港ラウンジが年間5回まで無料、ポイント還元率アップなどの特典があります。
年会費と特典を比較して自分に合ったカードを選ぶとよいでしょう。
楽天ペイは、キャッシュレスで買い物ができるスマートフォン決済アプリです。楽天ペイをダウンロードすれば、ポイントの二重取り、三重取りが可能です。
通常のコード・QR払いで楽天ポイントが1%付きますが、楽天キャッシュにチャージして楽天ペイで支払うことで1.5%の還元率になります。さらに、楽天ポイントカード加盟店での買い物で、楽天ペイアプリ内にあるポイントカードを提示してから楽天ペイで支払えば、ポイント還元率が最大2.5%になります。
楽天ペイのポイント還元率
1.楽天ペイを使って楽天キャッシュにチャージする……0.5%還元
2.楽天ペイで楽天ポイントカードを提示する……最大1%還元(※)
3.楽天ペイのコード・QR払いで支払い……1%還元
1から3の合わせ技で最大2.5%還元
※楽天ポイントカードの還元率は店舗により異なります
普段利用しているサービスを楽天グループのサービスにまとめて、「楽天経済圏」を築くことで、楽天ポイントがためやすくなります。以下は主な楽天グループのサービスです。
主な楽天グループのサービス
楽天グループのサービスを使うことで、SPU(スーパーポイントアッププログラム)のポイント倍率が上がり、楽天市場での買い物でポイントをたくさんためることができます。特に楽天モバイル対象プランの契約者は、楽天市場での買い物でポイントが4倍になるのは大きいでしょう。
ただ、すでに利用しているサービスを解約し、楽天のサービスに乗り換えるのは容易ではないため、本当に移行する必要があるか慎重に検討しましょう。一方で、新たにサービスを利用する際は、楽天のサービスを選択肢に入れておくとよいでしょう。
ここからは、ポイントを効率良くためるための実践編として、3つの方法を紹介します。
楽天市場では、定期的にポイントがアップするキャンペーンが開催されています。この期間に買い物をすればポイ活がはかどります。
楽天市場の主なキャンペーン
この中で一番おすすめなのは楽天スーパーSALEですが、年に4回しか開催されないので、開催のない月はほぼ毎月開催されているお買い物マラソンや毎月開催のキャンペーンを狙って買い物をするとよいでしょう。
ふるさと納税は、自治体に寄付することで税金の控除が受けられ、さらに返礼品として特産物などがもらえるお得な制度です。
ふるさと納税の寄付金額は高額になる傾向があるので、その分ポイントも多くたまります。例えば、「楽天ふるさと納税」で年間10万円の寄付をした場合、1%還元で1000円分のポイントが付きますが、楽天カードで決済をするとポイントが2倍になり、さらに2000円のポイントが付いて合計で3000円分のポイントが獲得できます。
しかし、総務省からふるさと納税へのポイント付与を禁止するという告示が出されたため、2025年10月からポイント付与がなくなる可能性があります。2025年のふるさと納税は早めに行うとよいでしょう(参考:総務省)。
楽天ポイントは、買い物をする以外にもためる方法があります。ポイ活アプリを利用することで、アンケートに答える、ゲームをする、散歩をするなどでもポイントをためられます。ためたポイントは楽天ポイントと交換できます。
おすすめは、歩数や移動距離に応じてポイントがたまるアプリです。スマホが歩数計の代わりになり、さらにポイントもためられるので健康管理とポイ活が一緒にできます。歩けば歩くほどポイントがたまるので、モチベーションが上がり一石二鳥です。
また移動距離でポイントがたまるアプリは、電車などの移動でもカウントされるので、通勤時間がポイ活になります。移動中に動画視聴するとさらに追加ポイントが獲得できるので、効率的にポイントをためられます。
ただ日常を送っているだけでポイントがたまると考えると、ポイ活アプリはポイ活の必須アイテムといえそうです。
「マクロミル」は、アンケートに答えることでポイントを獲得できるアプリ。広告視聴がないのでストレスなく使えます。東証プライム上場企業が運営しており信頼感があります。
「トリマ」は徒歩だけでなく、自転車や電車移動でもポイントがたまります。動画視聴で発生するガチャや、ためたコインで挑戦できるスロットも楽しめるポイ活アプリです。現在2100万ダウンロードを突破しています。
「Powl」はアンケートや歩数、移動距離、動画視聴など、ポイント獲得方法が豊富なポイ活アプリです。アプリの登録に電話番号やメールアドレスの登録が不要なため、簡単に始めることができます。
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