厳しい暑さをしのぐためにはエアコンは欠かせない家電です。しかし、より効率的な冷房で節電を実現したり、あるいはエアコンの冷気では寒すぎるときなどには、「扇風機」が大いに活躍してくれます。
「リビング扇風機」のトレンドについて紹介した前回の記事に続いて、「筆者がもし購入するならどのような製品を選ぶか?」という視点から、おすすめのモデルを紹介します。
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
筆者の自宅では、現在この原稿を書いている作業部屋、食事をするリビングダイニングキッチン、そして寝室の計3カ所にエアコンを設置しています。このうち最も長く時間を過ごすのは作業部屋で、夏場に最も不快を感じるのもこの部屋です。
エアコンの性能が良くないのか、自分の体温の上下が激しいのかわかりませんが、「エアコンを消すと暑くなるが、エアコンをつけると寒い」という状況が頻繁に起こります。一般的にはこのような状況では、エアコンをスイングモードにして、風が自分に長時間、直接当たらないようにするのがよいようです。
しかし、DCモーター扇風機の多段階風量調節ならばどうでしょうか。エアコンの冷風を自分より遠めに送った状態で、DC扇風機の首振り&風量調節をうまく活用すれば、ベストな体感温度を実現できるかもしれません。
メーカーに関しては、本来であれば国内大手家電ブランドのものを狙いたいところですが、シーズン真っ最中の今では、狙ったモデルをなじみの家電量販店やECサイトで入手するのは難しそうなので泣く泣くスルー……。ここはDCモーターモデルも充実しているジェネリック家電ブランドを中心に考えていくのがよさそうです。
機能面では、首振りの柔軟性も考慮したいところ。首振りの調整がうまくできれば、自分に風が当たるインターバルもコントロールできそうです。最大風量は大きいほうが風量の幅も広がるので良いかもしれません。リモコンに関してはついていたほうが、扇風機の位置を変えることでの風量・インターバル調整もできそうです。
筆者の自宅にはサーキュレーターはあるものの、リビング扇風機は1台もない状況。まずはお試し導入と考えて、リーズナブルな価格のモデルからチェックしていきます。
おなじみのAmazonベーシックにもDC扇風機「FTS30-21MRD-W」がラインアップされています。価格は6000円台(税込、以下同)で推移しており、比較的手頃です。なお、ACモーターの扇風機は4000円前後と、よりリーズナブルですが、今回はDCモデルを狙いたいのでスルーです。
せっかくのDC扇風機なのですが、風量の調整が静音、弱、中、強、リズムの5段階。少々物足りなく感じますが、シンプルで扱いやすいとも言えます。首振りは、左右方向に合計75度の範囲で自動、上下方向は合計36度を手動で調整できます。自宅にあるハンディファンや卓上扇風機に自動首振り機能はないので、これだけでもありがたいポイントです。
羽根の数は9枚。羽根の枚数は多いほどやわらかな風が感じられるので、快適な優しい風が味わえそうです。一方、枚数が多いほど風切り音が大きくなるので、静音性を重視したい場合には風量を弱める必要がありそうです。
高さは67〜86cmの間で調節可能。筆者は作業は床、食事は椅子というスタイルなので、高さを変えればどちらにも対応できます。本体に収納可能なリモコンもついているので、ある程度離れた位置に設置しても、スムーズに操作できるはず。切タイマーは1、2、4時間、入タイマーは2、4、6時間で設定が可能なので、朝の身支度や、夜の入眠時にはタイマーも便利に使えそうです。
本格的な導入を考えるのであれば、ジェネリック家電のスタンダードなモデルが有力な候補となってきます。
ドウシシャの「Kamomefan」は、カモメの羽に着想を得た独自の羽根を搭載する扇風機で、10年超の歴史を誇るロングセラーブランド。世界トップクラスのシェアを誇る船舶用プロペラメーカー「ナカシマプロペラ」と協力して開発した特殊な形状の羽根が実現する、やわらかな風が特徴です。
Kamomefanの現行ラインアップは「Kamomefan+c」シリーズ。「+c」はサーキュレーターを表しており、風量を最大に設定するとサーキュレーターとしても使用できます。部屋内の空気を循環させたり、エアコンを付ける前の空気入れ替えに効果を発揮してくれそうです。
同シリーズには、ベーシックな「living」、軽量な「lite」、別売りオプションを使えばコードレスで使える「move」──の3モデルがあります。筆者は、1台を各部屋に持ち込んで運用したいと考えているので「lite」が魅力的に感じられます。
ドウシシャのオンラインストア「ドウシシャマルシェ」での「Kamomefan +c lite」の価格は2万9700円。Amazonベーシックの扇風機と比べるとかなり高価ですが、本格的なDC扇風機として風量を無段階で調整できるので、絶妙な室温調節を実現できそうです。さらに左右自動首振りは30度、60度、90度で設定できるので、より自由度の高い体感温度調節が期待できます。
強力な風を求めるのであれば、ほぼほぼサーキュレーターなモデルも選択肢に入ってきます。
コードレススティック掃除機で人気の米国のブランド、Shark(シャーク)の「Shark FlexBreeze FA222J」は、屋外でも屋内でも使えるコードレスファン。この1台があれば、夏場の草むしりも快適にできるかもしれません。
バッテリーを内蔵しており、コードレスでも最大24時間使えるのが特徴です。さらに、スタンドからワンタッチで取り外し、脚を開いてそのまま使える機構も備えています。持ち運びに便利で、低い位置から風を送ったり机の上で使ったりするなど、用途が広がります。また、IPX4の防水性能と耐UV仕様を備えており、屋外での突然の雨や強い日差しの中でも安心です。
ソフトな風からブーストモードまで6段階で風量を調整でき、ブーストモードでは最大20m先に届くパワフルな風を実現。左右180度の自動首振り機能を備えているので、風がダイレクトに当たり続けるのも防げます。さらに付属のミストアタッチメントを取り付けて水道につなげば、屋外でさわやかなミストシャワーも楽しめます。
公式オンラインストアでの価格は2万9700円。カラーはブラックとホワイトが用意されています。サーキュレーターとしても十分に使えるので、冬場の暖房使用時の空気循環にも使えて、1年中お世話になれそうです。ブラシレスDCモーター搭載で、パワフルなのに静かなため、寝室でも気にならなそうなのもうれしいポイントです。
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