コスパに優れた実用的な腕時計の代名詞と言えば、カシオのスタンダードコレクション(通称:チープカシオ)です。長年にわたって、私たちのタイムマネジメントを支えてきたシリーズです。
今回は2記事にわたり、そんな「チープカシオ」の懐かしの名機と、注目のニューモデルを実機レビューします。
物欲紳士
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
今回レビューする2本の概略をチェックしましょう。まず、前編となる本記事でレビューする「CA-53W-1Z」は、カシオが1980年代に「データバンク」の名称で発売した製品のスタイルを継承した1本です。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公が、本機の前世代モデルを着用していたことでも有名。当時の日本だけでなく、全世界で一世を風靡したモデルです。
そして後編でレビューする「ABL-100WE-1AJF」は、2024年に発売された、比較的新しいモデルです。同社のクラシカルなデジタルモデルに、オマージュを捧げた外観。なじみのあるデザインを踏襲しつつ、本機では歩数計とスマートフォン連携の機能を搭載。単なる懐古趣味に留まらない、新たな魅力を追求した1本となっています。
以下では、前者の「CA-53W-1Z」を実機レビューします。
早速、「CA-53W-1Z」の外観をチェックしましょう。ケース幅が約34mmと、やや小振りな樹脂製のケース。液晶表示部のサイズも控えめで、その下に最大の特徴となるテンキーを備えます。文字板部にはブランド銘などが記された装飾が配されていますが、全体的に装飾的な要素は控えめです。主張が強すぎない、昭和世代のプロダクトらしい美的感覚を味わえます。
全体が樹脂で構成される本機は、重量も約25g(!)と、かなり軽量です。バンドのフィット感も高く、適度なサイズ感と相まって装着性は良好です。テレワークや家事の際などの「ストレスフリーな着用感の腕時計を着用したい」場面にも重宝するでしょう。
機能面では、デジタルウォッチとして一般的な機能に加え、8桁までの計算機能を備えます。現在では利用価値が高くはなさそうですが、テンキーを用いた時刻合わせが可能な点は、便利なポイントだと感じます。
本機とウェアとの相性もチェックしましょう。まず取り上げるのは、白のポロシャツとデニムを合わせた、シンプルな着こなし。小物として黒のローファーと、本機を合わせました。ベーシックなアイテムと相性が良い点は、本機を愛用する上でのポイントとなりそうです。
元々ビジネス向けに開発された製品ということもあり、ビジネスウェアとの相性も良好です。ネイビージャケットを基調とした着こなしにも、難なくマッチします。一見すると控えめながら、よく見るとテンキーが存在感を放つ本機の外観。腕元に、程よいアクセントをもたらしてくれるでしょう。
ここでは、1980年代のような佇まいが魅力の「CA-53W-1Z」を実機レビューしました。昭和のプロダクトの「良さ」に溢れたデザインと、装着性の高さが魅力の1本でした。
冒頭で挙げた以外にも、映画「ダークナイト」でのジョーカーをはじめ、多くのキャラクターが本機(やその兄弟モデル)を着用しています。有名人の着用事例も豊富なので、着けこなし方をSNSなどからを参照するのも一興です。本体色などが異なるカラバリモデルもラインアップされています。好みのモデルをチョイスしてみてください。
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