「電動歯ブラシ」は、歯磨きの手間を軽減し、虫歯予防にも役立つアイテムです。また、健康寿命を延ばすには「オーラルケア(口腔ケア)」も重要であるといわれており、歯の健康を守るためのツールとして注目度が上がっています。
そこで今回は、「電動歯ブラシ」を筆者自身が購入するなら、どのような視点からどんな製品を選ぶのか考えてみました。
森坂光郎
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
日本国内の電動歯ブラシのシェアは電動シェーバーと非常に近く、ブラウン・フィリップス・パナソニックが3強となっています。ブラウンは「オーラルB」、フィリップスが「ソニッケアー」、パナソニックが「ドルツ」のブランドで電動歯ブラシを展開しており、どのブランドも大変魅力的に感じます。
筆者は現在、手磨きの歯ブラシを使用していますが、歯科医院で渡されたもので130円程度であったと記憶しています。一方、歯間ブラシとデンタルフロスにはこだわっており、同じ製品を数年間使っています。
歯間ブラシは、サンスターの「GUM ソフトピック カーブ型 歯間ブラシ」を愛用中。先端から徐々に太くなるブラシ形状なので、様々な歯間サイズに幅広くフィットしてくれるのが魅力です。
デンタルフロスは、エビスの「超薄スムーズフロス」を使用しています。ホルダータイプに多い、トゥースピックを兼ねた鋭利な持ち手がないので指に刺さるトラブルがなく、小型で持ちやすく小回りが利くのが魅力です。
このように、歯間ケアにはこだわりを持つ筆者ですが、歯の表面のケアに関しては、いまいち納得できていない状況です。電動歯ブラシを選ぶのであれば、歯間よりも「歯の表面」をしっかりと磨けるような製品を選びたいところです。また、より短時間で歯磨きを終えられるような製品であればなお良しですね。
電動歯ブラシは数千円程度から数万円と、幅広い価格帯で商品が展開されています。Amazonでリーズナブルな価格帯のものを探したところ、トップシェアを誇るブラウンの「オーラルB iO2S」が目に留まりました。
2024年9月に発売されたモデルで、機能面や価格などから電動歯ブラシ初心者の決定版とされており、ドラッグストアなどでも入手できる手軽さも特徴です。
ショッピングサイトでは1万円台で販売されており、入門用としては安すぎず高すぎず、すぐに飛びついても良い価格と感じました。なお、12月現在、公式ストアではセールを実施しており、7560円(税込、以下同)で販売中です。
ブラシ部分は、歯科クリーニング器具に着想を得た「丸型回転」のモデルで、歯を1本1本包み込み、奥歯や歯ぐきのキワまで歯垢を除去します。手磨きとの比較で歯垢除去力は99.7%アップとされており、筆者のつたない手磨きよりもしっかりと歯磨きの効果を実感できそうです。
比較的新しめのものを探してみると、9月にフィリップスが音波式電動歯ブラシ「ソニッケアー」シリーズの新モデルを発売していました。
幅広いグレードで5モデルが発売されており、搭載モーターの小型化により、コンパクト化・軽量化を実現。より持ち運びやすくなったほか、歯垢除去力もアップしているようです。
ソニッケアーは、ブラシを毎分約3万1000ストロークで高速振動させることで歯垢をたたき浮かせ、ブラシヘッドの幅広い振幅で浮かせた歯垢をはらい落とすのが特徴。それらの動きが口の中の唾液の流れ「音波水流」を発生させ、やさしく、効果的に歯垢をかき出すサポートをします。
「5300 シリーズ」は、ショッピングサイトで1万5000円前後で販売されており、エントリーモデルからスタンダードモデルの価格帯といえます。ヘッドはなじみのある楕円形のため、電動歯ブラシ初心者でも違和感なく使えそうです。
過圧防止センサー機能を備えており、ブラシヘッドを歯に強く当てすぎるとブラッシングの振動が変化。ブラッシングの力をゆるめるように促してくれるので、歯や歯茎にやさしいのもうれしいポイントです。
国内ブランドにこだわるなら、パナソニックは見逃せないブランドです。パナソニックの電動歯ブラシ「ドルツ」は、9月に8年ぶりのフルモデルチェンジをしており、新たに3製品「EW-DT88」「EW-DP58」「EW-DP38」が登場しています。
最上位モデルの「EW-DT88」は、歯間フィットブラシとW音波振動の掛け合わせで、歯間の歯垢除去力200%(同社比/同社基準による歯間部人工プラーク除去率)を実現。Bluetooth搭載で、自分だけの磨きコースをカスタマイズできるのが特徴です。
歯間フィットブラシ、トータルケアブラシ、極細毛ブラシ(コンパクト)、極細毛ポイント磨きブラシと4種類のブラシが付属しており、部位やシーン、目的に応じた歯磨きができるのもうれしいポイントです。
さらに、連携アプリを使用して、自分にぴったりのカスタマイズコースの作成や、磨き方設定などができます。価格は4万円台と高めなので、もう少し機能がシンプルで良いという人は、スタンダードモデルの「EW-DP58」やエントリーモデルの「EW-DP38」などもチェックしてみると良さそうです。
筆者自身も、ブラシの付け替えをしてまで徹底した歯磨きは今のところは考えてはいないので、エントリーモデルの「EW-DP38」でも充分だと感じます。
歯間の歯垢除去率200%は同等で連携アプリの使用は可能ですし、国内ブランドの最新モデルですから、エントリーモデルでも非常に魅力的ですね。
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