Appleは1月13日に、新しいサブスクリプションサービス「Apple Creator Studio(アップルクリエータースタジオ)」を発表しました。
「Apple Creator Studio」は、同社のMac、iPad、iPhone用のクリエイティブアプリを定額制で利用できるというもの。本記事では前編に続き、残り3つのポイントを追いながら、同サービスの概要をおさらいしていきましょう。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
「Apple Creator Studio」の料金は、月額1780円(税込、以下同)、または年間1万7800円です。1780円×12カ月=2万1360円なので、長期で運用する場合には、年間プランを選択した方が3560円安く済みます。
例えば、動画編集ソフトの「Final Cut Pro」を買い切り購入する場合は5万円かかるので、もし単体で3年以上使う場合には、買い切り版の方が価格面でのメリットがあるように感じますね。
ただし、学生・教職員は月額480円、年間4800円で利用できるため、価格面のメリットが大きくなります。
なお、Apple Creator Studioには1カ月間の無料トライアル期間が用意されています。また、新しいMacや一部のiPadを購入した場合には、3カ月の無料期間も付与されます。こうした無料期間を活用して、これから試してみたいアプリケーションや、普段使ったことのないツール・機能を試してみると、契約するかどうかの検討がしやすくなるでしょう。
クリエイティブツールが使い放題になるサブスクリプションサービスといえば、Adobeが提供している「Adobe Creative Cloud(Adobe CC)」の話題は避けられません。
例えば、最上位の「Creative Cloud Pro」は、月額1万4480円、または年額10万2960円(※)のプランを契約すると、以下のアプリケーションを利用できます。費用は高くなりますが、それでもカバーできる作業は膨大です。
特に、Apple Creator Studioではカバーできない領域としては、DTPデザインや、Webデザイン、アニメーション制作、PDF管理などが挙げられます。
※初めて契約する場合に12カ月間の継続利用を確約すると、最初の3カ月は年間プラン(月々払い)を4539円/月で利用できるキャンペーンを実施中。キャンペーン終了後は通常の料金9080円の支払いとなります
おそらく、「Adobeのクリエイティブツールを検討しているけれど……」という枕詞が付いた時点で、その人は「Adobe CC」を選択した方が良いでしょう。これは業界標準のクリエイティブツールに関するノウハウやスキルが身につくからです。
「Photoshopが使いたい」ならPhotoshopを使わなければその操作方法は身につきません。ハイアマチュアやプロフェッショナルのレベルで創作を行うならば、値段は張りますが、まずAdobe CCについて検討することをおすすめします。ツールごとのサブスクリプションを選べばコストも抑えられますからね。
一方で、Apple Creator Studioをおすすめできる人がいないわけではありません。例えば、「Final Cut Proを使ってみたい」「Logic Proを使ってみたい」など、Apple製のクリエイティブツールをピンポイントで試してみたい人ならば、買い切り購入をしなくてもこうしたソフトを数カ月使えます。
また、PagesやNumbers、KeynotesのAI機能を試してみたい(あるいは試してみて気に入った)という人も検討する価値があるでしょう。あるいは、学生や個人事業主などで、使うアプリにはこだわらないから、個人の活動で創作に必要なツールが欲しいという人には魅力的な選択肢となると思います。
ただし、もしプロの業務目的や高いレベルの趣味といった用途で「Final Cut Proが必要」「Logic Proが必要」という状態を担っている場合には、結局必要なアプリケーションを買い切りで入手した方が長期的にはコストを抑えやすいことも事実です。
今後のアップデートで、各アプリケーションにおける契約者限定のプレミアム機能が増えてきて、その機能が必要という状態になれば、話は変わってくるでしょうが、今のところ焦ってサブスクに飛びつく必要はないのではないか、と筆者は考えています。
そもそも「DaVinci Resolve」が良いとか、とにかく「Cubase」を選んでおけば間違いないとか、クリエイティブツールは派閥が分かれやすい分野。ユースケースを問わず、まずはサブスクリプションだけにとらわれず、買い切りを含めて柔軟に検討してみることをおすすめします。
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