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●設定せずに参照できる値

 以上で説明したように,snmpd.confファイルを編集することで,さまざまな値をSNMPデータに含めることができるようになる。しかしそれ以外に,とくにsnmpd.confファイルを設定しなくても,いくつかの値を参照することができる。ここでは簡単に,それらの情報について説明する。

memoryサブツリー
 memoryサブツリー(1.3.6.1.4.1.2021.4)には,freeコマンドを使って取得できるメモリの状態やスワップファイルに関する情報を保持するオブジェクトが格納されている(Table 15)。
Table 15 memoryサブツリー(1.3.6.1.4.1.2021.4
OID 1.3.6.1.4.2021.4.1
サブツリー名 memIndex
用途 ダミーなインデックス番号.つねに0
OID 1.3.6.1.4.2021.4.2
サブツリー名 memErrorName
用途 ダミーな名前.つねに“swap”
OID 1.3.6.1.4.2021.4.3
サブツリー名 memTotalSwap
用途 スワップファイルの確保容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.4
サブツリー名 memAvailSwap
用途 スワップファイルの未使用容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.5
サブツリー名 memTotalReal
用途 搭載されている実メモリ(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.6
サブツリー名 memAvailReal
用途 空き実メモリ(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.7
サブツリー名 memTotalSwapTXT
用途 テキストで使われるスワップファイルの確保領域(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.8
サブツリー名 memAvailSwapTXT
用途 テキストで使われるスワップファイルの未使用容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.9
サブツリー名 memTotalRealTXT
用途 テキストで使われる総実メモリ(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.10
サブツリー名 memAvailRealTXT
用途 テキストで使われる空きメモリ(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.11
サブツリー名 memTotalFree
用途 総空きメモリ(実空きメモリ+スワップ空き容量)。キロバイト単位
OID 1.3.6.1.4.2021.4.12
サブツリー名 memMinimumSwap
用途 エラー扱いとするスワップファイルの空きサイズ(キロバイト単位)。デフォルトでは16000(16Mバイト)。スワップファイルの空きサイズがこの値を下回ったとき,memSwapErrorが1に設定される
OID 1.3.6.1.4.2021.4.13
サブツリー名 memShared
用途 総共有メモリの容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.14
サブツリー名 memBuffer
用途 総バッファメモリの容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.15
サブツリー名 memCached
用途 総キャッシュメモリ容量(キロバイト単位)
OID 1.3.6.1.4.2021.4.100
サブツリー名 memSwapError
用途 スワップエラーフラグ。スワップファイルの空き容量がmemMininumSwapで指定された容量よりも小さくなったときに1が設定される。そうでなければ0が設定される
OID 1.3.6.1.4.2021.4.101
サブツリー名 memSwapErrorMsg
用途 memSwapErrorが1になったとき,そのエラーメッセージ

 memoryサブツリーの配下に含まれるオブジェクトはすべて配列構造ではなく単一の値だ。よって,Table 15に示した各OIDの後ろに“.0”を付与して指定すれば,そのオブジェクトの値を取得できる.

 参考までに,snmpwalkコマンドを使ってmemoryサブツリー(1.3.6.1.4.1.2021.4)以下の一覧を表示したものを下に示す。

$ snmpwalk localhost private .1.3.6.1.4.1.2021.4
enterprises.ucdavis.memory.memIndex.0 = 0
enterprises.ucdavis.memory.memErrorName.0 = swap
enterprises.ucdavis.memory.memTotalSwap.0 = 133016
enterprises.ucdavis.memory.memAvailSwap.0 = 131256
enterprises.ucdavis.memory.memTotalReal.0 = 63092
enterprises.ucdavis.memory.memAvailReal.0 = 4116
enterprises.ucdavis.memory.memTotalFree.0 = 135372
enterprises.ucdavis.memory.memMinimumSwap.0 = 16000
enterprises.ucdavis.memory.memShared.0 = 54804
enterprises.ucdavis.memory.memBuffer.0 = 2796
enterprises.ucdavis.memory.memCached.0 = 21528
enterprises.ucdavis.memory.memSwapError.0 = 0
enterprises.ucdavis.memory.memSwapErrorMsg.0 =

 memoryサブツリー以下に含まれる情報を監視すれば,サーバーの使用メモリを調べたり,スワップファイルの空き容量が不足していないかどうかなどを調べたりすることができる。

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