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2枚目のネットワークカードのIPアドレスを設定する

 まずはサーバに増設された2枚目のネットワークカードのIPアドレスを設定する必要がある。Linuxでは,1枚目のネットワークカードのデバイス名を「/dev/eth0」,2枚目のネットワークカードのデバイス名は「/dev/eth1」としてリンクされる。

 Red Hat Linux 6.2の場合,2枚目のネットワークカードの設定は,/etc/sysconfig/network-scriptsディレクトリにあるifcfg-eth1というファイルに記述される。ここで,まずIPアドレスを192.168.0.1,サブネットマスクを255.255.255.0に設定し,起動時にネットワークカードを有効(アップリンク)にするよう,ifcfg-eth1ファイルを次のように編集しよう。

DEVICE=eth1
BOOTPROTO=static
BROADCAST=192.168.0.255
IPADDR=192.168.0.1
NETMASK=255.255.255.0
NETWORK=192.168.0.0
ONBOOT=yes

 この修正によって,再起動後には2枚目のネットワークカードにIPアドレス192.168.0.1が割り当てられるようになる。

DNSサーバとして動作するようにする

 次にLinuxサーバーが,増設したネットワークカード下に対し,DNSサーバを動作させる。接続するクライアントに対し,DNSの問い合わせに答えられるようにするためには,DNSサーバとして動作させる必要がある。


実際には,クライアントが直接ADSLプロバイダに指定されたDNSサーバを参照するように設定すれば,LinuxサーバをDNSサーバとして動作させなくてもよい。しかし,後述するIPマスカレードの機能によって,DNSの問い合わせパケットがサーバを通過するように設定するのは困難であるため,ここではLinuxサーバがDNSサーバとして機能させることをおすすめする。

 LinuxサーバをDNSサーバとして機能させるには,bind(プログラム名はnamed)をインストールしよう。

 bindは現在,バージョン4.9.xとバージョン8.2.x,そしてバージョン9の3種類がある。このうちもっとも広く利用されているのがバージョン8.2.x。

 bindはRed Hat Linux 6.2にすでにインストールされているが,インストールされているものはバージョン8.2.2p5とかなり古く,セキュリティホールも報告されている。このため,最低でもバージョン8.2.3以降を利用しなければならない。


bindのセキュリティ情報は,http://www.isc.org/products/BIND/bind-security.htmlに示されている。

 セキュリティホールに対処した8.2.3がRed HatのUpdate FTPサイト(updates.redhat.comよりRPMパッケージとして入手できるので,今回はそれを利用することにする。


すでに8.2.3よりも新しい8.2.4も登場している。もし8.2.4を利用したければ,ftp.ring.gr.jpなどからbind8.2.4のソースファイル(tar.gz形式ファイル)をダウンロードし,自らmakeしてほしい。

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