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Chapter 6:Dynamic DNS 〜DNSとDHCP〜
DHCP環境でDynamic DNSを導入する場合,DHCPサーバーがゾーン情報を更新する構成と,DHCPクライアントがゾーン情報を更新する構成という2つの形態が考えられる。DHCPサーバーとDHCPクライアントの組み合わせによって,どちらにゾーン情報を更新させるのかを決定し,DHCPサーバーを適切に設定しなければならない。
6.4.1 Windows 2000のDHCPサーバーを使用している場合
Windows 2000のDHCPサーバーは,Dynamic DNSをサポートしている。このため,DHCPクライアントがDynamic DNSをサポートしているかどうかにかかわらず,DHCPクライアントのリソースレコードを登録することができる。また,DHCPを利用している環境では,DHCPのリース期限が切れたときに,DHCPサーバーがゾーン情報を削除する。これは,DHCPクライアントがリソースレコードを登録した場合でも,DHCPサーバーがリソースレコードを登録した場合でも,同じように実行される。デフォルトでは,PTRレコードのみが対象となっている。Fig.6-6は,Windows 2000におけるDHCPサーバーの設定画面である。
Table 6-4 Windows 2000のDHCPサーバーにおける設定項目
オプション |
意味 |
DNSのDHCPクライアント情報を自動的に更新する |
このオプションを有効にすると,DHCPサーバーがDynamic DNSクライアントとして動作する。下記の2つのうち,どちらかを選択する。
- DHCPクライアントから要求があったときにのみDNSを更新する
- DHCPクライアントがDHCPのFQDNオプションをサポートしている場合(Windows 98とWindows 2000),このオプションを選択する。FQDNオプションをサポートしているクライアントは,DHCPREQUESTパケットでDHCPオプション(コード81)を送信する。これが,FQDNオプションである。FQDNオプションには,誰がDynamic DNSのUpdateを実行するのかを示すFlagsが存在する。Flagsが0の場合は,クライアントがAレコードを登録し,DHCPサーバーがPTRレコードを登録する。Flagsが1の場合は,DHCPサーバーがAレコードとPTRレコードを登録する。FQDNオプションには,DHCPクライアントのFQDNが含まれており,この情報を元に,DHCPサーバーはリソースレコードを登録する。
- DNSを常に更新する
- DHCPクライアントのFQDNオプションがあるかどうかにかかわらず,DHCPサーバーがAレコードとPTRレコードを更新する。
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リース期限が切れたときに,前方参照(名前からアドレス)を廃棄する |
デフォルトでDHCPサーバーは,リース期限が切れたときに,PTRレコードだけを削除する。このオプションを有効にすると,DHCPサーバーは,PTRレコードだけではなくAレコードも削除するようになる |
動的更新をサポートしないDNSクライアントの更新を有効にする |
FQDNオプションをサポートしていないクライアントが,DHCPのスコープに含まれている場合に選択する。FQDNオプションをサポートしているクライアントであれば,FQDNオプションの指定に従ってリソースレコードを登録する。FQDNオプションをサポートしていないクライアントであれば,DHCPサーバーが登録するようになる。FQDNオプションをサポートしていないクライアントの場合,FQDNをDHCPパケットから読み取ることはできない。このためDHCPサーバーは,DHCPのHost NameオプションからDHCPクライアントのホスト名を識別し,これを元にリソースレコードを登録する |
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