Exchange 2000徹底解剖
開発環境としてのExchange 2000 Server

 開発環境としての
Exchange 2000 Server

 前回の記事でもみてきたように,Exchange 2000はメッセージを送受信するための総合的なサーバー製品である。それと同時に,多種多様な形式のファイルを保存するストレージ製品という側面もある。そのため開発者は,Exchange 2000が提供するさまざまなサービスを活用し,アプリケーションを容易に開発することができるようになる。

 本稿では,Exchange 2000で提供されるサービスの1つであるWeb Storage Systemに焦点をあて,それを利用したアプリケーションの開発手法について説明する。

Web Storage System

 Exchange 2000では,ファイル,メッセージ,ストリーミングデータなど,多種多様なデータを扱うことができる。以下,Exchange 2000において保存されるデータのことを「アイテム」と呼ぶ。

 これらのアイテムは,Exchange 2000のシステムマネージャでストアのプロパティを表示して[データベース]ページを開くと確認および設定できる,(1)Exchangeデータベース(edbファイル)と(2)Exchangeストリーミングデータベース(stmファイル)に対して物理的に格納される(Fig.2-1)。

Fig.2-1 ストアのプロパティ(図版をクリックすると拡大可能)
fig_01

 Exchange 2000では,この2つのデータベースに格納されたアイテムを「Web Storage System」と呼ばれる技術を用いて,ユーザーや開発者に対して論理的に公開する(Fig.2-2)。

Fig.2-2 Web Storage System
fig_02

Prev 1/27 Next