インターネットアプリケーション時代の企業ネットワーク再設計
いまさら聞けない!?ネットワーク機器再入門

L3-HUB

 L3-HUBは,OSIのネットワーク層に対応した機能を備えるネットワーク機器である。一般にL3-HUBは,「レイア3スイッチ」の名称で呼ばれている。

 L3-HUBは,IPセグメントを構成することができ,セグメント間のルーティング機能を備えている。L3-HUBでは,まずIPセグメントを定義し,L3-HUBの各ポートがどのIPセグメントに属するのかを決定する。これによってL3-HUBは,異なるIPセグメントに属するポート間で通信するときにはルータとして機能し,同一のIPセグメントに属するポート間で通信するときにはL2-HUBとして動作するのである。

Fig.2-11 L3-HUBによる通信(図版をクリックすると拡大可能)
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 本稿の執筆時点におけるL3-HUBは,ネットワークを最も効率よく動作させるためのネットワーク機器である。しかし,L3-HUBは高価(一般的なもので数百万)であり,気軽に導入できるものではない。L3-HUBには1000BASE-SXなどの光ファイバケーブルを接続できるものが多く,ネットワークのバックボーンとして使用するのが一般的である。

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