満足度・実効速度は4大事業者がほぼ同レベル

4大回線とも満足度は
軒並み高ポイントをマーク

　図6は、今回の調査におけるADSL利用者の割合を事業者別に見たものだ。

　Yahoo! BBが前回の44.7％から60.7％まで上昇している。一方、ほかの事業者はそのあおりを受けた形となり、軒並みポイントを下げている。ただし、実際の利用者数で見ると、ADSL全体が約791万加入（6月総務省発表）であるのに対し、Yahoo! BBは約268万（6月ソフトバンクBB発表）。Yahoo! BBユーザーは全体の3割強という計算だ。60.7％という結果は、Yahoo! BBユーザーが今回の調査に積極的に回答してくれたということだろう。

　次に、ADSL事業者の満足度を比較してみよう（図7）。一応、満足度の高い方から順位を付けてはいるが、トップの「アッカ・ネットワークス」が75.7％であるのに対し、4位とはいえ「イー・アクセス」も71.8％の高ポイントを記録。すべての回線が70％台の満足度を確保し、前回調査時より軒並み高い支持を得ている。ADSL技術そのものが成長期から安定期に入り、利用者を憤慨させるようなトラブルが少なくなったことがわかる。

アッカ・ネットワークスが
3.6Mbpsでトップ

　図8では、事業者別に12M ADSLの平均実効速度を比較してみた。

　満足度と同様に、「アッカ・ネットワークス」が3.6Mbpsでトップ。ただし、こちらも4位のYahoo! BBが3.0Mbpsと、4つの事業者間に大きな差はない。メールやウェッブページの閲覧が多いユーザーであれば、この程度の速度差を体感することは難しいだろう。つまり、満足度や平均実効速度という点から4つの事業者を比較した場合、その差はかなり小さいものと考えていい。ADSLも電気や水道のような社会基盤として成熟し、事業者間の優劣を気にすることなく導入できる時代がやってきたということだろう。

14万人のインターネット大調査　10/25