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Today on ITmedia 2004年09月13日 19時55分
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YIG Yahoo! Internet Guide 2000年12月号より
#010 - 無線インターネット High Speed Access

埼玉県・浦和、大宮、与野で
広域試験サービスを開始

 昨年の8月、無線によるインターネット接続を提供する「スピードネット*1」の設立が発表された。このニュースは、多くの人に驚きを与えるとともに、大いなる期待を抱かせた。NTTの市内電話網という高くて低速なアクセス回線の呪縛で、あきらめにも似た重苦しい閉塞感が垂れ込めていたなかでのニュースだった。これでインターネットの接続回線にNTT以外の選択肢が加わるとだれもが喜んだ。それも、高速にそして安価に提供されるというのだ。

 しかし、設立時の公約であった2000年夏のサービス開始は、実現することなく過ぎた。そして、次々と報道されるCATVインターネットやADSLといったほかのブロードバンドに関するニュースの中にスピードネット、いや無線インターネットそのものが埋もれてしまった感がある。

 しかし、スピードネットは無線インターネットをあきらめたわけではなかった。来春の本格サービスに向けて、この8月より来年初頭まで、埼玉県の浦和、大宮、与野の各都市で大規模な実証実験を開始したのだ。この実験では約300世帯を対象に、機器の取り付け工事から、顧客サービス・サポート態勢に至るまでシミュレーションを行い、問題点を洗い出す。来春の本格サービスに向け、一歩一歩着実に前進しているものと理解していいだろう。

 スピードネットが提供するサービスは、電柱やビルの屋上に設置された基地局とユーザー宅の間を無線LAN*2で接続する。ちょうど、PHSなどを利用したモバイルインターネットの無線版と考えれば分かりやすい。ただし、通信速度はPHSに比べケタ違いに速い(商用サービスの速度は未定だが、実証試験では1Mbps前後)。さらに料金は月額数千円で24時間つなぎ放題だ。

 基地局からインターネットへの接続は、電柱に敷設された光ファイバー網*3を利用する。この光ファイバー網は、NTTではなく東京電力のものを使う。NTTの回線を使用しないので、低コストでサービスが提供できる半面、提供地域は関東一円の東京電力の営業圏内に限られる。

スピードネット・ユーザーインタビュー

1.5Mbps専用線に劣らぬ速度

 浦和市の藤井光太郎さんは、以前、自宅に30台のサーバーを設置してホスティングサービス事業を行っていた。その際、DIONから月額約32万円で1.5Mbpsの専用線を引き込んでいたのだが、スピードネットの無線接続は「1.5Mbps専用線と比べてもほとんど遜色がない」という。現在は、実験によるモニター提供なので、料金は無料だが、本格サービスが始まっても「月額料金2000〜3000円で提供されれば、非常に魅力的なものになる」と期待を寄せている。また「これだけのパフォーマンスがあれば、グローバルアドレスを付与するサーバー構築用のSOHO向けメニューが欲しい」と訴える。試しに、家族みんなで使用しているiMacをお借りして、大サイズのQuickTimeムービーをストリーミング再生したのだが、音や絵がほとんど途切れることなく見事に再生された。実験段階とはいえ、無線接続のパワーに大いに期待する一幕であった。

ベランダのアンテナからは、配電用やエアコン用ダクトを通して同軸ケーブルで宅内に引き込む。写真は、同軸から10BASE-Tへ変換する無線ユニット
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